「請求発行」が終われば「会計への転記」が待っている。ならばセットでラクしたい!
MokuMokuクラウド社では「請求書の発行」は自動化が進んでいるが、「売上データの会計入力」には多大な手間がかかっていた。これを解決するために、手作業方式をCSVインポート方式に変更した。新方式ではワークフロー上で「仕訳伝票TSV」が自動生成され、人為ミスの減少やコスト削減が実現された。
1. 課題: 売上データの転記作業
B2B SaaS ベンダのMokuMokuクラウド社では、請求プロセスが自動化されています。すなわち、 請求書PDFの自動生成工程 や 請求書PDFの自動メール送付イベント が、ワークフローアプリ内に組み込まれています。(毎月約500件程度)
しかし、請求時に発生する 売上仕訳 (←いわゆる「バックオフィス業務」)には、非常に大きな手間がかかっていました。
具体的には、請求書が発行されるたび(※)に、経理チームは手作業で 売上伝票を登録(売上データをコピペ入力)していました。その “転記作業”(パソコン作業)には、売上1件につき15分程度の時間を要していました。(←5人の経理スタッフでは1日100件程度の登録が限界です)
※ 下部掲載の Before ワークフロー図において、売上データ(請求案件)がヒューマン工程 【2x.請求書PDF確認】 や 【2y.S請求書ドラフト確認】 に到達するタイミングのこと。
経営陣からは「3営業日以内での月次決算報告」が求められています。この手順(業務プロセス)のままでは、近い将来、経営陣からの要求を満たせなくなりそうです。

なお、MokuMokuクラウド社の規模では、個人事業主のように「現金が動いたとき」に売上計上する方式(現金主義)は採用できません。


2. 解決策: CSVインポート方式への変更
プロセスオーナーは抜本的な改善が必要だと考え、 “逐次手作業での入力方式” を “CSVインポート方式” に改める という方針を立てました。
そこで「仕訳帳ファイル」が自動的に生成されるよう、ワークフロー図の下流に自動工程 【x4.売上伝票TSVを生成】 を追加配置しました。
このプロセス改善により、ヒューマン工程【3.TSVを会計にインポート】の[タスク処理画面]から「仕訳帳ファイル」を取得できるようになりました。そしてその「仕訳帳ファイル」をクラウド会計にインポートするだけで、請求データの転記作業を完了させることができるようになりました。
なお、「仕訳帳ファイル」(売上伝票TSV)には、経理チーム所管の「売上伝票データ」だけでなく、財務チーム所管の「入金伝票データ」も収録される仕様を採用しました。よって、財務チームが一括して登録(入力)することとしました。

※ このプロセス改善ストーリーにおいて、”CSV” と “TSV” は、ほぼ同義です。CSVファイルと通称されるファイルが Comma-Separated Values ではなく Tab-Separated Values (TSV) となっているケースは少なくありません。
※ “クラウド会計” とは、マネーフォワードクラウド会計、freee会計、弥生会計オンライン、勘定奉行クラウド、などのこと。上記、転記作業の画面キャプチャは「マネーフォワードクラウド会計」のもの。
※このプロセス改善ストーリーはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
ワークフロー図 (BEFORE AFTER)
BEFORE (Professional edition):

- ヒューマン工程【2x.請求書PDF確認/2y.S請求書ドラフト確認】:
- 経理チーム は生成された請求書に不具合が無いか確認する
- 経理チーム は売上伝票を登録する
- 勘定科目: 売掛金/売上高
- プロセスデータ『請求日・取引先会社名・請求金額合計・件名』の各実績値を確認(コピー)する
- クラウド会計の[振替伝票入力]で『日付・勘定補助科目・金額・摘要』を入力(ペースト)する
- メール送信イベント『売上発生のメール通知』:
- 財務チームは未実現の入金伝票を登録する
- 勘定科目:普通預金/売掛金
- プロセスデータ『支払期限・取引先会社名・請求金額合計・件名』の各実績値をコピーする
- クラウド会計の[振替伝票入力]で『入金予定日・勘定補助科目・金額・摘要』をペーストする
- 財務チームは未実現の入金伝票を登録する
AFTER (Professional edition):

- ヒューマン工程【2x.請求書PDF確認/2y.S請求書ドラフト確認】:
- 経理チームは生成された請求書に不具合が無いか確認する
- ヒューマン工程【3.TSVを会計にインポート】:
- 財務チームは売上伝票と入金伝票(未実現)を一括登録する
- クラウド会計の[仕訳帳インポート]で仕訳伝票TSV(仕訳帳CSV)を登録する
- 財務チームは売上伝票と入金伝票(未実現)を一括登録する


3. 改善効果
自動工程「売上伝票TSVを生成」の配置で、MokuMokuクラウド社には以下のような効果が現れました。
- 時間短縮と業務効率化
- “売上データ” の入力時間が15分程度から1分以内に短縮された
- 削減時間を、より付加価値の高い業務に充当できるようになった
- 入金伝票(”入金データ”)の未実現登録も同時に自動化され、財務チームの業務負担も大幅に軽減された
- 人材の負荷軽減と離職防止
- 単調で反復的な作業から解放され、従業員のモチベーション向上に繋がった
- 業務効率化により、残業時間が削減され、ワークライフバランスの改善に繋がった
- データ品質の向上と経営判断の精度向上
- 手作業による入力ミスが激減し、データの正確性と信頼性が向上した
- 経営判断に利用されるデータの質が向上し、より精度の高い意思決定が可能になった
- 入金管理の精度が向上し、キャッシュフロー予測の信頼性が高まった
- 月次決算報告の期間が短縮され、経営陣への迅速な報告が可能になった
- 経営状況をリアルタイムに把握できるようになり、迅速な意思決定が可能になった
- コスト削減
- 残業時間が減少し、人件費を削減できた
- 省力化により、人材育成にかかるコストが削減された
- ヒューマンエラーの減少に伴い、会計処理の誤りを補正するコストが削減された
4. 関連項目
- アドオン自動工程: マネーフォワード仕訳伝票, 生成
- ソリューション記事: 銀行振込が前提? 時代遅れかも…
- ソリューション記事: 請求PDF作成が手作業だなんて…
- ソリューション記事: 契約プランが変わったなら共有して
- ソリューション記事: 入金遅延の発生を検知したい
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- ソリューション記事: 請求プロセス 完全無人化への道!
- ソリューション記事: 自動カード課金という選択肢を提供
