社会医療法人三栄会 ツカザキ病院

多くの担当者が関わる月次レポート作成業務。タイマー開始や並列処理を利用することで、業務効率や品質が向上。


レポート作成の業務効率や品質が向上

Q. どのような業務でQuestetra をお使いですか?

社会医療法人三栄会 ツカザキ病院は、兵庫県姫路市にある総合病院です。診療科目として、各種外科や内科をはじめ、眼科、泌尿器科、放射線科、麻酔科、救急科、リハビリテーション科など22科目が設置されています。

当院が注目される科目の一つに、眼科が挙げられます。年間約8,000例の手術を手がけるとともに、様々な学術研究に取り組んでいます。

2020年度(2020年4月~2021年3月)には、白内障手術や網膜硝子体手術、緑内障手術をはじめ16種類の手術を実施しており、白内障手術においては、年間3,674眼の手術実績を有しています。また、学術研究においては、学会やシンポジウムの実施に加え、医師や視能訓練士、看護師、薬剤師による論文発表など多くの学術実績を有しています。

Questetra は眼科内で配布される月次レポートの作成業務で利用しています。

月次レポートでは、涙道や眼瞼、軸ズレなどの眼科における各分野について、手術状況や合併症比率の推移や達成率、考察などを掲載しています。レポート作成には、各分野の医師に加え、デザイナーや校正担当者など十数名が関わっています。

Q. レポート作成業務にはどのような課題がありましたか?

業務の指揮をとっていたデザイナーの業務負担が大きいことが課題でした。

デザイナーは、レポートに掲載されるデータを収集するため、8名の担当医師にデータ提出を依頼。その後、提出されたデータを基にコンテンツを制作し、できあがった内容を各担当医師に確認してもらっていました。そのため、データの提出依頼、未提出者への催促、作成したコンテンツの確認依頼などのコミュニケーションに大きな手間が発生していました。

このような手間の影響でレポートが完成するまでに時間がかかっていたことも課題でした。

人工知能を使った研究開発でも利用したい

Q. 課題をどの様に解決できましたか?

Questetra を使うことで、業務担当者のタスクが、処理すべき順に自動的に割当てられるようになりました。そのため、全ての担当者は、割当てられた自分のタスクを処理するだけで良くなりました。これにより、デザイナーは、提出依頼や確認依頼を行う必要がなくなり、業務負担が軽減されるとともに、デザイン業務に専念できるようになりました。

また、並行処理アイテムを使うことで、データ収集に関するタスクが、全ての担当医師に同時に割り当てられるようになりました。そのため、デザイナーが個別で提出を依頼していた時と比べ、レポート完成までの時間が短縮されました。

業務の引継ぎも楽になりました。ワークフロー図通りに業務が進む Questetra 自体が業務マニュアルの役割を果たしています。そのため、新しいスタッフへの業務の説明が必要なくなり、引継ぎの業務負担が減りました。

Questetra導入前と導入後

Q. 今後どのようなことに取り組みたいですか?

我々が注力している人工知能の研究開発において、機械学習のプロセスで Questetra を活用できるのではないかと考えています。

当眼科では、300万枚以上の画像や7万人以上の臨床データを有しており、これらのデータを機械学習にかけることで、様々なソリューションを開発しています。例えば、眼の画像を解析することで、左右どちらの目であるかを判断するAIを開発しました。通常、患者がどちらの眼を手術するかを看護師が目視で確認します。当院ではこれに加え、手術時に布を顔にかぶせられた患者の目をタブレットで撮影し、このAIを使い手術対象となる眼が左右どちらの目であるかを確認しています。これにより、手術対象となる眼を取り違えるリスクを最小限にすることができます。

機械学習は、大量のデータから法則を見つけ出す作業で、主に「データの前処理」、「モデルの学習」、「モデルの検証」の3つのプロセスから成り立っています。これらのプロセスにおける業務は、画像の読込など決められた手順で行う業務が多く含まれます。

このような定型業務において、モレやムラ、ムダを軽減し、更に業務品質を向上させるためには、「プロセス管理」が重要であると考えており、将来的な活用も視野に入れています。

社会医療法人三栄会 ツカザキ病院の佐藤様と田淵様

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