公益財団法人 京都大学iPS細胞研究財団

試薬、資材などの購買業務を可視化・電子化し、購買担当者と経理部門のコミュニケーションコストを削減。購買業務の改善経験を活かして、GMP文書管理に展開したい。


報告モレが5分の1に減少

Q. どのような業務で Questetra をご利用ですか?

公益財団法人 京都大学 iPS 細胞研究財団は、「最適な iPS 細胞技術を良心的な価格で届ける」という理念を掲げ、iPS 細胞の製造や品質評価などの技術を産業界へ「橋渡し」する事業を推進しています。

財団が取り組むプロジェクトには、「iPS 細胞ストックプロジェクト」「my iPS プロジェクト」があります。「iPS 細胞ストックプロジェクト」では、拒絶反応が起きにくい健康なボランティアの方の血液由来の、品質の保証された iPS 細胞をストックする事業を行っております。「my iPS プロジェクト」では、患者さん自身の細胞由来の iPS 細胞(my iPS)を製造する技術開発を行っています。

現在、年間数検体の iPS 細胞が製造され、1検体が4000万円ほどで提供されます。これを、2025年には「my iPS プロジェクト」において年間1000検体の my iPS が製造され、1検体が100万円程度で提供されるようになることを目標としています。

Questetra は、iPS 細胞等の製造に使用する試薬、資材などを購買する業務で使用しています。

Q. 購買業務での課題はどのようなものでしたか?

iPS 細胞の製造では、薬機法(旧薬事法)に基づく GMP 省令(※)を遵守しなくてはなりません。GMP 省令では、医薬品を製造する際に、定められた品質規格に適合することが確認され、かつその製造過程についても記録を残し、それが適切に管理されることが求められています。

※GMP 省令 = 厚生労働省令「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」

製造管理、品質管理において、多くの GMP に定められた製造記録文書が作成されます。my iPS が年間1000検体製造されるようになるには、GMP 文書の作成・保管に関する業務も、効率的に処理される必要があります。今後、my iPS の製造数が増える前に、スタッフが Questetra での業務管理に慣れることを考慮して、購買業務から始めることとしました。

購買業務は以下のような1 – 4の工程を経て処理されます。

  1. 申請/承認:各部署の購入担当者が購買を申請後、その上司が承認する。
  2. 発注:承認され次第、購入担当者が発注手続きを行なう。
  3. 納品報告:購入担当者は、納品があり次第、納品書番号を経理部門に報告する。
  4. 支払:経理部門では、届いた請求書と納品書番号を確認して支払う。

以前は、申請、承認などの処理をメールで行っていました。そのため、3の「納品報告」が適切に実施されないことが頻発していました。経理部門が届いた請求書を見て、誰が発注したものなのか?間違いなく納品されているのか?を確認して回らねばならず、経理部門の負担が大変大きなものになっていました。

Questetra を使ってこれらの処理を電子化した結果、購買担当者は未処理状態の「納品報告」が一目瞭然になり、処理されないまま(報告モレ)のものが5分の1程度まで減少しました。また「納品報告」が処理されていなくても、経理部門で滞留している購買案件をすぐに参照できるようになり、経理部門から購買担当者に「報告処理」を催促しやすくなりました。

2021年中に GMP 文書管理への道筋をつけたい

Q. ワークフロー製品の選定ポイントはどのようなものでしたか?

クラウドストレージ Box と連携できる機能が、Questetra には標準で装備されている点です。

共同研究のためにお付き合いのある民間企業や、財団内でのファイル共有のために、日常的に Box が利用されています。文書が関連する業務では、必ず Box が使われるので GMP 文書を管理するシステムには Box との連携が容易であることが必須条件になっていました。

購買業務においては、「納品報告」が処理されると、そのときに入力されている情報を元に生成された CSV ファイルが、自動的に Box にアップロードされるようにしています。Box に保存された CSV ファイルは、経理部門にて会計の処理などに活用されます。

Q. 今後の計画をお聞かせください

GMP 文書を管理する業務への適用について、2021年中に道筋をつけたいと考えています。

また、購買業務では次の2点に取り組む予定です。

  1. 同じ施設内で働く、共同研究者などの人からの申請を受け付けられるようにする。
  2. 頻繁に発注する物について、発注処理を自動化する。

1 については、Questetra のログインIDを持たないユーザでも申請できる機能を活用して実現できそうです。また、2については、いつもお世話になっている発注先に注文内容が書かれたメールが自動的に送信されるようにします。

Questetra に対する要望はいくつかありますが、最も大きなものは Microsoft Excel との連携機能をより強化することです。Google Spreadsheet との連携機能が豊富であることを把握していますが、それと同等のレベルにまで Excel についても高めてほしいです。

京都大学iPS細胞研究財団の江口様と冨岡様

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