リーダーの決裁負荷を下げる

組織活性化のためにも、権限委譲を進めよ!

1. 課題: 本部長が倒れてしまう…

営業本部には、5つの部署が設置されています。

  • 営業企画部
  • マーケティング部
  • 第一営業部(国内担当)
  • 第二営業部(海外担当)
  • 第三営業部(新規事業担当)

これらを統括する営業本部長のもとには、毎日、膨大な量の「稟議」が回ってきます。その数は、およそ30~50件にも上ります。稟議内容は、「新規事業の立ち上げ」、「大手企業との取引開始」、「日々の運営に関わる細かな事務処理」など、多岐に及びます。

稟議処理に費やす時間だけで、8時間を超えてしまう日もあります。このままでは、本部長が倒れてしまいます…。

2. 解決策: 権限の委譲

そこで、まずは会社ルールを抜本的に見直します。すなわち、取締役会は『職務権限規程』の改訂を決議し、「100万円未満の案件は(本部長ではなく)部長が対応する稟議案件」と再定義します。そしてプロセスオーナーは、稟議フローを改訂し「条件分岐ゲートウェイ」を追加します。

これにより「外部支払額が100万円未満の案件」の決裁権限が5人の部長(各部署の長)に委譲され、本部長の負荷は軽減されます。

Before:

5人の部長達によって承認された稟議案件のすべてが、本部長によって可否判断されます。(3.決裁する)

After:

部長承認案件のうち100万円以上のものだけが、本部長によって可否判断されます(3.決裁する)。100万円未満の稟議案件は、「部長承認」(2.承認する)をもって決裁とみなされます。すなわち、「本部長決裁」(3.決裁する)は経由しません。

なお、案件が[決裁済]に至った瞬間のメール通知は、(本部長の決裁関与に関わらず)、その全てが本部長にも届けられます。

3. 効果

  • 本部長の負担軽減:
    • 100万円未満の案件処理から解放され、戦略立案等のより重要な業務に集中できるようになる
  • 意思決定の迅速化:
    • 各部長が迅速に判断できるため、業務全体の効率が向上する
  • 部長の成長促進:
    • 各部長が決裁権限を持つことで、責任感と判断力が養われる
  • 組織全体の活性化:
    • 各部長が主体的に業務に取り組むようになり、組織全体が活性化する

4. 他業務での応用

  • 人事評価:
    • 各部長に部下の評価権限を一部委譲することで、評価の精度向上部下の成長促進を図る
  • 採用活動:
    • 各部長に採用候補者への面接権限を一部委譲することで、適材適所の採用を実現する
  • 予算管理:
    • 各部長に各部署の予算管理権限を一部委譲することで、コスト意識を高め、効率的な予算執行を実現する

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