業務品質向上は企業にとって重要な課題であり、製品やサービスの質を向上させるために欠かせない条件です。

本記事では「業務品質向上」という言葉の定義を明確にした上で、業務品質を向上させる具体的な方法について解説していきます。

業務品質向上とは?

「業務品質向上」という言葉には定義が曖昧な部分もありますが、ここでは下記の3つの課題をクリアすることを業務品質向上と定義します。

  1. 仕事(作業)におけるミスを減らす(精度の向上)
  2. 一定時間における処理件数を増やす(生産性の向上)
  3. 担当者などによる品質のバラツキをなくす(作業品質の安定化)

1については説明の必要はないかもしれませんが、作業の精度が向上すれば、製品やサービスの質も向上するのは自明の理です。しかし、精度を向上させるために、作業時間が長くなると、生産性は落ちてしまいますし、コストが余計にかかってしまうかもしれません。

そこで、2番目に挙げた「精度を保ちつつ、生産性を向上させる」ことが必要となってきます。もちろんコストを抑えて、精度と生産性の両方を向上させられれば理想的です。

そして3は、たとえば新人とベテランでは作業の習熟度に違いがあるのは当然ですが、そこで生じる品質のバラツキを抑える取り組みです。業種によっては、時間帯やシーズンといった条件によるバラツキをなくすことも加えられるかもしれません。

こうした課題をクリアすることは、製品・サービスの品質や顧客満足度の向上にダイレクトにつながります。では、この3つのポイントを元に、業務品質を向上させるにはどうすればよいのでしょうか?

業務品質向上の3つの方法

1.可視化と定量化

業務品質を向上させる上で、まず実践したいのが業務の「可視化」と「定量化」です。

可視化は「見える化」と言われることもありますが、ここでは業務の現状を図などに表し、業務全体の流れや問題・課題などを「目に見える形で」洗い出すことを指します。また、定量化では、作業の着手から完了までにかかるリードタイムなど、必要なデータを測定して数値化していきます。その際、現状の数値だけでなく、目標となる数値も明確にしておくと、よりスムーズに課題に取り組めます。

2.標準化と最適化

一方、業務品質の「バラツキ」を改善するには、まずは業務を標準化する必要があります。

たとえば、

  • 特定の人しか処理できない
  • 各々が勝手なやり方で作業している

といった状況は、業務品質のバラツキや業務の停滞を招きやすくなります。

そこで、業務の手順や注意点などをマニュアル化し、誰でも作業をおこなえるようにする「標準化」が必要となります。もちろん、標準化をおこなう際には、その時点で最良と思われる手順を抽出しなければなりません。

また、標準化を実践した後は、1で述べた可視化や定量化をおこない、成果を計測・検証することが大切です。さらに、作成したマニュアルやプロセスは、作業環境の変化や社会状況などに合わせて、常に最良の状態に「最適化」されていなければなりません。

3.ペーパーレス化と自動化

さて、これまで述べたポイントの延長線上に、業務のペーパーレス化や自動化があります。

たとえば、紙ベースでおこなっていた業務を電子化すると、紙の書類の保管や管理にかかるコストを削減できます。また、蓄積されたデータがパソコン上できちんと管理されていれば過去の書類を探す手間も省けます。こうした「管理のしやすさ」や「検索における利便性の向上」は、業務の効率化や業務品質向上につながる大きなポイントですね。

一方、RPA ツールなどを用いて作業を自動化すれば、作業品質のバラツキは解消されます。人間が作業をおこなった場合、作業の担当者や疲れなどの度合いによって作業の精度にはどうしてもムラが生じてしまいますが、RPA ではロボットが作業をおこなうため、バラツキのない作業クオリティを保つことができます。

ほかにも、ワークフローシステムと呼ばれるソフトウェアを活用すれば、業務全体の「流れ」を自動化することが可能です。次の項では、ワークフローシステムと業務品質向上の関係について、具体例とともに解説します。

業務品質向上をサポートするワークフローシステム

ワークフローシステムは、パソコン上で業務プロセスを簡単に可視化できるソフトウェアです。

このソフトウェアは、作成したプロセス図に沿って業務を自動で進行し、仕事の受け渡しも自動化してくれます。ワークフローシステムには業務上のやり取りや、処理にかかった時間などのデータが蓄積されるため、作業の計測・検証に必要な定量化も容易におこなえます。これは業務が自動で進行することや、可視化が容易なこととあわせて、業務を標準化する際の大きな助けになります。

また、ワークフローシステムを活用すれば、申請・承認や稟議、見積・契約・請求といったさまざまな日常の業務をペーパーレス化することも可能です。

たとえば、Questetra BPM Suite を導入して受注決裁業務を自動化・ペーパーレス化したヴァイタル・インフォメーション株式会社の事例では、年間約500件ある申請に伴う紙の書類がなくなり、紙の印刷費用や保管スペースをカットできたとのこと。同事例ではほかにも、管理部門がおこなっていた保管用書類の印刷作業やファイリング作業がなくなり、業務時間を月間約20時間削減できたことなどが報告されています。

ちなみに、弊社が提供している Questetra BPM Suite はクラウド型のワークフローシステムです。

クラウド型の特長としては、お申し込み後すぐにご利用できることや、インターネット環境さえあれば、オフィスと同じシステムにどこからでも簡単にアクセスして仕事ができることなどが挙げられます。

業務品質向上を強力にサポートする Questetra BPM Suite は無料お試しも可能です。 この機会に Questetra BPM Suite で、「業務品質向上」のプロセスを実体験してみませんか?

ワークフロー図で業務を可視化!

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