ワークフローシステムのアカウント未登録者に、申請を差し戻す方法を紹介します。
1. 課題: アカウント未登録者、申請を修正できない
KotuKotu 研究所では、研究に必要な試薬や資材の購買業務をワークフローシステムで管理しています。外部組織から参加する共同研究者も多いため、彼らが購買申請を行えるよう、アカウント未登録者用の申請フォームが追加されました。この改善により、研究所の社員と共同研究者の申請が同じワークフローで処理され、購買業務の透明性が向上しました。
その一方で、共同研究者の申請が承認されなかった場合、研究所の社員と比べて大きな負担が発生するという新たな課題が生じています。
研究所の社員の場合、申請に問題があると上司から修正点が指摘され、自動的に「差し戻し対応」工程が割り当てられます。社員はその画面で修正し、容易に再申請できます。
しかし、共同研究者はワークフローシステムにアカウント登録されていないため、修正指摘を受けても「差し戻し対応」工程が提供されません。彼らは却下通知メールを確認し、アカウント未登録者用の申請フォームにほぼ全ての情報を再入力しなければなりません。
このため、共同研究者が申請をやり直す際には、同じような情報を再入力する手間が大きく全体の作業効率が低下しています。その結果、資材等の調達が遅れるケースが生じており、特に短納期のプロジェクトでは、この遅延がプロジェクトスケジュール全体に影響を及ぼしています。こうした遅れが頻発すると、最終的には研究の進捗に大きな支障をきたすリスクが高まるため、迅速な改善が求められます。

2. 解決策: AnyoneWithLink な差し戻し対応フォームを追加する
プロセスオーナーは、[受信タスク(フォーム)] を活用して「差し戻し対応」工程を設置しました。このフォームには、URL を知る人は誰でも表示可能な(AnyoneWithLink)ため、共同研究者はワークフローシステムにログイン不要です。
さらに、[メッセージ送信中間イベント(メール)] を活用し、申請が差し戻された場合に申請者(共同研究者)に「差し戻し通知」メールが送信されるようにしました。
この仕組みにより、申請者(共同研究者)は「差し戻し通知」メールに記載された URL にアクセスして表示される差し戻し対応フォームで、申請内容を修正したうえで再度申請できるようになります。
(AnyoneWithLinkな)差し戻しフォームのURLは、「差し戻し通知」メールが送信される頃に決定されるため、Google 等の検索エンジンにインデックスされる可能性は高くありません。
※ [受信タスク(フォーム)] は、ワークフローの途中で業務データの入力フォームを表示する機能です。このフォームは、表示用URLを知っている人であれば、誰でもアクセス可能です。

Before

ワークフロー図の詳細を見る
1.申請
購買担当者は購入する品目、数量、金額、希望納期などの情報を入力します。
2.承認
上司は申請内容を確認し、予算状況を考慮した上で “承認” または “差し戻し” を行います。
1-1.差し戻し対応
購買担当者は、申請が差し戻された理由を確認し、申請内容を修正します。
3.発注
承認内容に基づき発注手続きを進め、納品予定日などの発注情報を入力します。発注先が “XXバイオテック” の場合は、発注手続きは必要ありません。
m1.発注メール
発注先が “XXバイオテック” の場合、定められた形式の発注内容が書かれたメールが “XXバイオテック” に自動送信されます。
(分岐 AND ゲートウェイ)
「4.経理に報告」工程と「5.支払い」工程の同時並行を可能とするワークフローアイテムです。
4.経理に報告([締め切り]設定あり)
購買担当者は、納品されたものを確認し、納品書番号などを入力します。この工程が処理されない場合、締切日(納品予定日)の翌日にアラートが購買担当者に通知されます。
5.支払い
経理部門は請求書を受け取った後、[引き受け待ち] リストから該当する購買案件を見つけて支払います。その後、支払い結果(支払日、支払い方法など)を入力します。
m2.報告メール
購買担当者が「4.経理に報告」工程を処理すると、経理部門に報告メールが自動送信されます。
x1.CSVデータ生成
上流で入力された業務データにもとづいて、CSVデータが自動生成されます。
x2.CSVファイル生成
「x1.CSVデータ生成」工程で生成された CSV データを元に CSV ファイルが自動生成されます。
x3.CSVアップロード
「x2.CSVファイル生成」工程で生成された CSV ファイルが、クラウドストレージ「Box」に自動アップロードされます。
1′.申請
共同研究者は、事前に案内された URL にアクセスし、申請フォームを表示します。このフォームで、購入する品目、数量、希望納期、所属部署などの必要な情報を入力します。(所属部署は選択式)
X4.set 承認者
「1′.申請」工程で選択された「所属部署」に応じて、その部署の責任者がデータ項目「上司」に自動的にセットされます。
2′.承認
「X4.set 承認者」工程でセットされた「上司」は、予算状況を考慮したうえで、”承認” または “却下” を行います。
m3.却下通知
「2′.承認」工程で却下されたら、申請者(共同研究者)に「却下通知」メールが送信されます。
After

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1.申請
購買担当者は購入する品目、数量、金額、希望納期などの情報を入力します。
2.承認
上司は申請内容を確認し、予算状況を考慮した上で “承認” または “差し戻し” を行います。
1-1.差し戻し対応
購買担当者は、申請が差し戻された理由を確認し、申請内容を修正します。
3.発注
承認内容に基づき発注手続きを進め、納品予定日などの発注情報を入力します。発注先が “XXバイオテック” の場合は、発注手続きは必要ありません。
m1.発注メール
発注先が “XXバイオテック” の場合、定められた形式の発注内容が書かれたメールが “XXバイオテック” に自動送信されます。
(分岐 AND ゲートウェイ)
「4.経理に報告」工程と「5.支払い」工程の同時並行を可能とするワークフローアイテムです。
4.経理に報告([締め切り]設定あり)
購買担当者は、納品されたものを確認し、納品書番号などを入力します。この工程が処理されない場合、締切日(納品予定日)の翌日にアラートが購買担当者に通知されます。
5.支払い
経理部門は請求書を受け取った後、[引き受け待ち] リストから該当する購買案件を見つけて支払います。その後、支払い結果(支払日、支払い方法など)を入力します。
m2.報告メール
購買担当者が「4.経理に報告」工程を処理すると、経理部門に報告メールが自動送信されます。
x1.CSVデータ生成
上流で入力された業務データにもとづいて、CSVデータが自動生成されます。
x2.CSVファイル生成
「x1.CSVデータ生成」工程で生成された CSV データを元に CSV ファイルが自動生成されます。
x3.CSVアップロード
「x2.CSVファイル生成」工程で生成された CSV ファイルが、クラウドストレージ「Box」に自動アップロードされます。
1′.申請
共同研究者は、事前に案内された URL にアクセスし、申請フォームを表示します。このフォームで、購入する品目、数量、希望納期、所属部署などの必要な情報を入力します。(所属部署は選択式)
X4.set 承認者
「1′.申請」工程で選択された「所属部署」に応じて、その部署の責任者がデータ項目「上司」に自動的にセットされます。
2′.承認
「X4.set 承認者」工程でセットされた「上司」は、予算状況を考慮したうえで、”承認” または “却下” を行います。
m4.差し戻し通知
「2′.承認」工程で却下されたら、申請者(共同研究者)に「差し戻し通知」メールが送信されます。このメールには、「差し戻し対応」工程の処理画面へのアクセスURLが記載されています。
1-1′.差し戻し対応
申請者(共同研究者)は、申請が差し戻された理由を確認し、申請内容を修正します。
ワークフロー図の Before After をスライダーで比較


※このプロセス改善ストーリーはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
3. 効果
効率の向上
アカウント未登録者の申請者(共同研究者)が差し戻し対応工程を処理できるようになり、申請全体をやり直す必要がなくなりました。これにより、修正のみで再申請が可能になります。その結果、手続きの無駄が削減され、資材調達までのリードタイムが短縮されるため、業務全体の効率が向上します。
コラボレーションの促進
外部組織から参加している共同研究者が、研究所内の社員と同じワークフローで購買申請を処理できることは、外部と内部の協力関係をスムーズにし、コラボレーションを促進します。これにより、プロジェクトの進行速度が改善され、外部パートナーとの信頼関係が強化されます。
透明性の向上
購買申請が一元管理され、差し戻しの際に通知メールと対応方法が明確にされることで、全体のプロセスが明確になり、どこで問題が発生しているのかが把握しやすくなります。これにより、問題解決が迅速化され、関係者全員が申請状況を適時に把握できます。
4. 他業務での応用
ワークフローシステムのアカウント未登録者に、差し戻し対応させることができる仕組みは、以下の業務に応用できます。
経費精算業務
経費精算において、業務委託先の担当者が経費申請を行う際、承認や差し戻しが発生します。アカウント未登録者用の差し戻し対応フォームを導入することで、修正と再提出が迅速に行えるようになり、経費精算プロセスが効率化されます。これにより、経理部門の負担が軽減され、スムーズな支払いが実現します。
採用プロセス
採用応募者が企業の採用システムにアクセスし、応募書類を提出する際、書類の不備や修正が必要な場合に同様の差し戻し対応プロセスが適用できます。例えば、応募書類が不完全だった場合、採用担当者が差し戻し通知を送り、応募者は修正後の書類を再提出することで、応募のやり直しを防ぐことができます。
委託プロジェクトの進捗管理
企業が外部のコンサルタントやフリーランスに業務を依頼する場合、進捗報告や成果物の提出に修正が必要な場合に差し戻しプロセスを活用できます。差し戻し通知により、委託先担当者が効率的に修正作業を行い、再提出できるようになり、プロジェクト全体の進行が円滑に進むことが期待されます。























































































