こんにちわ!矢作です。
ここ数年の間に、ビジネスの多くの現場で Google Workspace や Salesforce のようなクラウドサービスが利用されるようになりました。API (Application Programming Interface)は、このようなクラウドサービスのデータ活用等に必須のものです。
業務において、グループウェアは Google Workspace で…クラウドストレージは Box で…というように複数のクラウドサービスを使っていて、これらがうまく連動すればいいのにな〜と感じている人は、API についてよく知っておくといいことがあるかもしれません。
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1 APIとは
APIは冒頭にもちらっと書いたように、Application Programming Interface の略です。と略を説明されてもピンときませんよね。
Interface = インターフェースとは、辞書を引くと次のように書かれています。
interface
1(異なるものの)接触面,界面
1a《コンピュ》インターフェース(◇二者間で情報のやり取りを仲介するもの;ハードウェア[ソフトウェア,ユーザ]インターフェース);《物理学》界面(◇2つの相が接する面)
2(研究分野などの間の)共通事項
1aの 二者間で情報のやり取りを仲介するもの と書かれているように、API も二者間での情報のやり取りを仲介するものです。仲介する二者は、ソフトウェアとソフトウェアです。
APIとはソフトウェアとソフトウェアをつなぐために用意されたものと、まずはざっくりと理解しておいてください。
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2 API っておいしいの?
様々なクラウドが利用されるビジネスの現場には、「格納されたデータを活用したい」という要求があります。
例えば、
- kintone (データベース) の顧客マスタを抽出し、SendGrid (メール配信) で利用できるようにしたい。
- Zendesk (問い合わせ管理) に登録された問い合わせ対応履歴が、Salesforce で利用できるようにしたい。
- Salesforce (SFA) の取引先情報を毎日抽出し、Questetra BPM Suite (ワークフロー) で利用できるようにしたい。
など、様々な要求があります。(他にもっともっとたくさんあります)
このような要求をクリアするために、それぞれのサービスでは API が作られ、その情報が公開されています。
- kintone – kintone API
- SendGrid – API リファレンス概要
- Zendesk – API Reference
- Salesforce – REST API 開発者ガイド
- Questetra BPM Suite – Workflow API
APIが公開されているおかげで、
- 格納されたデータを抽出
- データを追加
- 特定の処理を実行(メール配信など)
というようなことを実現するソフトウェアを作れるようになります。他にも、スマートフォンアプリの開発などにもAPIは利用されます。
APIが公開されていない場合、このようなソフトウェアを作れません。
- kintone (データベース) の顧客マスタを抽出し、SendGrid (メール配信) で利用できるようにしたい。
という要求を考えた場合、
- kintone の顧客マスタを手動でダウンロードし、SendGrid に手動でアップロードする
- 自動化したいなら、SendGrid は利用せずに自前で kintone と連携できるメール配信システムを構築する
というような対応が必要になり、大きな手間やコストが発生してしまいます。
それぞれのクラウドサービスが API を公開してくれることで、ソフトウェアの開発が容易になります。
ということで、APIとはおいしいものです(笑)。
3 API ってどんなもの?
クラウドサービスにおける API の形式は、Web API と呼ばれ、その中でも REST という方式がよく利用されます。基本的に、ホームページを見るときと同じ通信規約の HTTP 通信が利用されます(Web API)が、REST が何なのか?については現時点では気にする必要はありません。
- API 利用側:HTTP リクエストを送信する
- API 提供側:HTTP レスポンスを返す
API利用側は、例えば、Salesforce の商談データを抽出したい場合は、抽出用のリクエストを送信します。API提供側は、そのリクエストを受け、リクエストに含まれる抽出条件を見て、抽出結果をレスポンスに含めて返します。
このような形が基本で、どのようなリクエストを送らなければならないのか?については、それぞれのクラウドサービスのAPIマニュアルに書かれています。
他にも、安全に通信を行うために、認証・認可の話などもありますが、どんどん複雑になるので、現時点ではその話は割愛します。
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4 APIとワークフロー
私たちクエステトラ社はクラウド型ワークフロー「Questetra BPM Suite」を提供していますが、ワークフローとAPIの相性はかなり良いです。理由は、利用シーンがとても多いから。
- 受注承認されたら、受注情報が salesforce に格納される。
- セミナー申込を受け付けたら、受付情報が kintone に格納される。
- 見積書が承認されたら、見積書PDFが Box にアップロードされる。
などなど、様々なシーンで他のクラウドサービスとの連携が発生します。それぞれのクラウドサービスがAPIを提供しているおかげで、ワークフローからの連携がカンタンに実現されます。
次のワークフロー図は、「ノーコードでkintoneに顧客情報を自動追加」という記事で紹介しているものですが、「kintone にレコードを追加するアイテム」がフローの最後に配置されています。

このアイテムの内部では、kintone の API にリクエストが送信され、レコードが追加されています。このような処理が、パッケージ化され、アイテムを利用する人は、kintone の API に関する詳しい知識や、レスポンスを処理する知識を持たなくても利用できるようになっています。
Questetra BPM Suite には、kintone の他、
- Google ドライブ
- Google スプレッドシート
- Google カレンダー
- Gmail
- Google BigQuery
- Microsoft OneDrive for Business
- Microsoft Excel
- Box
- Slack
の API にアクセスするアイテムが標準装備されています。
また、 Professional エディションではアドオンを利用することでさらに多くのサービスにアクセスできます。
これらのアイテムをお試しになりたい人は、「Questetra BPM Suite 60日間無料お試し」をご利用ください。
5 まとめ
APIとはおいしいものである(笑)。
クラウドサービスが多くの組織で利用されるようになった今、それぞれのサービスの機能や、格納されているデータを活用するために、APIは必須のものです。
今回の記事では、APIとはこんなものだよ、という超概要について説明しましたが、今後の記事では「APIを体験する」をテーマとした記事も書きたいと思います。→ 書きました!「APIを体験してみよう」をご覧ください。(2021-12-29加筆)
今回はここまで!