Go To Trouble

GoToトラベルの還付手続き、やってみた

その方針が二転三転した観光振興政策『Go To トラベル』。旅行業界にすら『Go To トラぶル』と揶揄されている。情報システム部門の視点で言えば、納期直前の仕様変更で『Go To 炎上プロジェクト(徹夜対応)』と言ったところか。しかし、変更に対して不平不満を叫んでいるだけでは「”デジタル化という急激?な変化” に対して不平不満を述べているオジサマ管理職」と同じだ。そもそも「緊急経済対策」の一環なのだから、ある程度の混乱はやむを得ない。むしろ、21世紀の企業であれば、この程度の激変に対して「素早いシステム化」で対応できなければならないのだろう。

1. 事後還付手続き

…旅行後に、旅行代金の35%に相当する額の還付を申請することができます。
※ 7月22日(水)以降に開始し、8月31日(月)までに終了する旅行
※ 還付申請期間 2020-08-14 ~ 2020-09-14
※ 支援額を割り引いた価格で購入した方は、事後還付手続きの対象外
https://goto.jata-net.or.jp/

「どんな “受付システム” になっているのかな?」

仕事柄(企業向け Workflow)、けっこう気になる。ということで、実際に体験してみることにした。具体的には、

  • A. 旅行業者で決済(旅行業者を通じて予約&支払)
  • B. 宿泊事業者で決済(宿泊施設で支払)

の両パターンについて還付申請してみた。

ちなみにGoToトラベルキャンペーンの “事後還付” は「GoToトラベル事業の開始前に既に予約を行っていた場合」(割引価格での旅行商品の購入ができなかった旅行者)に限られる。つまるところ、この体験記は、ほとんどの人にとって無益な情報だ。

(※8月以降は多くの場合、”購入時点” で割引価格になっている)

しかし、、、「だからこそレアな体験」と言える。

そこで、、、「歴史の記録」として?、、、というか「情報システム業界向けの記録」として?、、、あるいは「”急造の政策” が自らに襲い掛かってきた時のため」に?、、、カンタンにまとめておこうと思った。

日本政府による観光支援策「Go To トラベルキャンペーン」の概要
キャンペーン概要 https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001358665.pdf

2A. 「旅行業者で決済」の還付

いわゆる “パッケージ旅行” の35%還付だ。(このパッケージは “ただの宿泊” に近いが…)

  • 旅行業者: 『dトラベル』
  • 予約日時: 2020-07-07
  • 旅行日程: 2020-08-09 ~ 2020-08-10
  • 旅行商品: [募集型企画旅行] わいわいファミリー
  • 支払方法: 事前払い
  • 宿泊代金: 87,900円 (5人分、消費税・サービス料込み)

<情報収集>

「旅行から帰った頃(8月中旬)には、申請できるようになっているかも?」、、、と思っていたが、流石のDocomo様でも、まだ “準備中” だった。

申請手続き:2020年8月24日(月)14時より手続きを開始予定です。 詳細は、開始時に本ホームページにてお知らせします。
※dトラベルにおけるGo To トラベルキャンペーンの利用方法 https://travel.dmkt-sp.jp/feature/goto/

そして、2020-08-24 14:00 ちょうど、時報と共にホームページの情報が切り替わった。(さすがDocomo様)

申請期間:2020年8月24日(月)14:00~ 2020年9月24日(木)23:59

キャンペーンの仕組みも含め、事前に説明してくれる。

<申請手続き>

「簡単だ。。。」(画面遷移を解説するのもハバカラレル。。。)

要は、パッケージ旅行の購入履歴に『還付申請する』というリンクが追加されているのだ。つまり『dトラベル』にログインし、何度かクリックするだけ、の申請となる。ほんの1分作業だ。(説明文は長かったが)

今回注目すべきは「居住地が東京の方」の人数を入力させるフォームといえる。キャンペーン開始5日前(2020年7月17日)、”東京都発着の旅行” が急遽補助対象外とされた(仕様変更された)ことが反映されている。シンプルだが、分かり易い入力画面だと感じた。

自動メールが届いて申請完了確認。(※ “【dトラベル】Go To トラベルキャンペーン事後還付申請完了のご案内“)

<還付金の着金>

(まだ)

以下 2020-10-09 加筆: 申請から45日後、10月8日17:30、『Go To トラベル キャンペーン事後還付手続きが完了いたしました[dトラベル]』のメールがきた。「10月7日に返金処理を実施しました」とのこと。ちなみに、ポイント利用の場合は、ちゃんとポイントで返却されるヨウダ。

・クレジットカード払いの場合:クレジットカードにて返金処理をいたします。返金の手続きはクレジットカード会社にて行われますので、詳細につきましてはご利用のクレジットカード会社へご確認ください。
・ドコモ払いの場合:月々のドコモのご利用料金の請求にて返金処理をいたします。返金額が当該月の請求額を上回る場合、残金は翌月以降の返金となります。
・ポイントをご利用の場合:ポイントを返却いたします。ポイントをご利用のお客さまで返却時点で有効期限を迎えているポイントにつきましては一旦失効となりますが、失効分のポイントを2020年10月末までに再進呈いたします。
※再進呈するポイントは、dポイント(期間・用途限定)となります。

△2020-10-09 加筆、ココまで

2B. 「宿泊事業者で決済」の還付

支払は乗船直前の窓口にて行うパターン。(ちなみに予約時点では「GoToキャンペーンに参加予定」という状態だった。)

  • 宿泊事業者: 四国開発フェリー株式会社(オレンジフェリー)
  • 予約日時: 2020-07-27
  • 旅行日程: 2020-08-13 ~ 2020-08-14
  • 支払方法: 現地窓口クレジット払い
  • 宿泊代金: 28,880円 (5人分、消費税込み)

夜行フェリーは「宿泊に準ずるもの」に該当する。すなわち、フェリー代の全額が35%還元(補助)の対象となる。

<情報収集>

宿泊事業者」(←フェリー会社)に直接支払った場合は、宿泊者自身がキャンペーン事務局に申請する必要がある。さっそく観光庁(国交省)の申請ページへ。https://goto.jata-net.or.jp/

基本的に必要となる書類は6種類らしい。(※「紙書類の郵送」も可能)

-1. 支払内訳がわかる書類 (支払内訳が記載された領収書、支払内訳書等)
-2. 宿泊証明書 (氏名、宿泊日、宿泊人数などの情報が記載されているもの)
-3. 口座確認書 (旅行者用)
-4. 口座番号を確認できる書類 (通帳の写し、キャッシュカードの写し等)
-5. 代表者の住所が確認できる書類 (免許証の写し、健康保険証の写し等)
-6. 同行者居住地証明書(※1名の場合、提出不要)

<申請手続き>

「オンライン申請」の場合(Webフォームで送信する場合)、「ファイル別添」の対象は5種類となる。

  • B. 支払いがわかる書類
  • C. 宿泊証明書
  • E. 口座番号を確認できる書類
  • F. 住所が確認できる書類
  • G. 同行者居住地証明書

あらかじめフェリー会社(宿泊事業者)から 『「領収書」「宿泊証明書」は “乗船券の半券” で対応可能』 とのアナウンスを受けていたので、B・Cは同じ画像ファイルを登録した。(←半券をズラっと並べて撮影) また、”G. 同行者居住地証明書” は、Excelファイルを開いて文書作成し、PDF保存して添付、の流れ。少しワズラワシイ。(なんで、入力フォームにしなかったんだろう??)

免許証の写真やら、キャッシュカードの写真やら、面倒はあるが悩むことは無い。およそ10分作業と言った所か。フォーム送信後、自動メールが届いて、完了確認。(※ “[受付確認メール]Go To トラベル事業 事後還付オンライン申請” )

<還付金の着金>

(まだ)

以下 2020-12-17 加筆: 申請から約120日後、12月16日、ようやく『ゴーツートラベルジムキョクグチ』からの振込があった。10,108円、ちょうど35%に当たる金額だった。ホームページ記載の “入金予定” もコロコロ変更されていたので、ひょっとすると越年も?と思っていたが、、、ヨカッタヨカッタ。(旅行は夏の暑い日だった。もうマフラーしてコート着てる。。。「還付金、忘れたころに、やってくる。。。」)

11月上旬より申請順、書類審査完了順に還付金のお振込みをさせていただく予定ですので今暫くお待ちくださいます様、お願い申し上げます。

書類不備のない方々におかれましては、順次振込み手続きを進めており、12月末までの振込を目途として鋭意取組んでおりますので、もう暫くお待ちいただきたく、心よりお願い申し上げます。

12月末までの振込を目途として鋭意取組んでおりますので、もう暫くお待ちいただきたく、心よりお願い申し上げます。

△2020-12-17 加筆、ココまで

“給付金申請及び事後還付申請の精算手続きの状況” (観光庁 2020-12-24)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news01_000319.html

"給付金申請及び事後還付申請の精算手続きの状況" (観光庁)

△2020-12-27 加筆

3. 気づき(編集中?)

“事後還付オンライン申請” では、申請者自身が「還付対象となる代金」や「還付される金額」を明示的に入力する欄はない。

“宿泊事業者” の発行書類(『支払内訳が記載された領収書』の画像)をもとに、事務局側が「還付対象となる代金」や「還付される金額」を判定してくれる流れになるようだ。

※ “特別定額給付金” のように全国の各自治体で分業するわけではない。報道に注目している段階だが、おそらく、ミスなく・遅滞なく処理されるような気がする。

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