こんにちは、マーケティング部の林です。

最近、「滞在型のホテル」に宿泊する機会が何度かありました。京都には何日か連泊すると料金が安くなるこうしたホテルが増えているようです。

しかし、ここでちょっとした問題が発生しました。

まず、Aというホテル。このホテルは3日に1度の清掃や、週に1度のシーツ交換がルールとなっており、私は予約時に「外出中の日曜日」に清掃をしてもらうように頼んでいました。ところが、そのことが伝わっていなかったらしく、チェックイン時に対応したフロント係が「清掃はいつにしますか?」と確認してきます。まあ、ここまではいいでしょう。

チェックインを済ませた後で、部屋にオプションで借りられる机とイスを運んでもらったのですが、今度はそれらを運んでくれたスタッフが「清掃はいつにしますか?」と確認してきます。そして、とどめは翌日、私の携帯に電話がかかってきて、別のスタッフが「ちょっと確認したいのですが…」といって、やはり清掃の日にちを聞いてきます。私は、あまりにもスタッフ間で情報共有がされていないことに少々うんざりしつつ、「日曜にお願いします」と、おなじ回答を繰り返しました。

そして日曜日。外出から戻ってくると…なんと部屋の清掃がされていません。シーツ交換もなく、部屋は出かけたときの状態のままです。いままでのやり取りはなんだったのだ、と途方に暮れながら、私はフロントに電話して「何度もしつこく確認されたのに、部屋が掃除されていない」と伝えました(この日はあわててフロント係がやってきて、最低限の清掃をしてくれました)。

そして、もうひとつのBというホテル。こちらは3泊だけだったので、予約時に「清掃は不要」と伝えてあったのですが、毎朝11時きっかりに清掃の担当者がカギを開けて入ってくる始末。不思議なのは、1回目に「清掃は不要」と伝えても、何もなかったかのように翌日も翌々日も清掃の担当者がやってきたことです。「まったく情報が伝わっていないのかな?」と思ってしまいました。

長い前フリになりましたが、今回はこうした「コミュニケーションエラー」によるミスをワークフローシステムで防ぐ方法について考えたいと思います。

コミュニケーションエラーとは

コミュニケーションエラーとは、情報伝達において生じる不具合を指す言葉であり、下記の2種類に大別できます。

  1. 情報伝達の不足によるエラー
  2. 誤った情報が伝わることによるエラー

冒頭に述べたホテルでの出来事は、あきらかに1.の「情報伝達の不足によるエラー」ですね。ちなみに2.については、送り手が誤った情報を伝えるだけでなく、受け手が情報を誤って解釈するようなケースもあります。

いずれにしても、こうしたコミュニケーションエラーは業務上のミスやトラブルの元になり、企業の信用を損なう事態を招いてしまう可能性があります。また医療や介護といった業種においては、人命に関わるような事故を引き起こしかねません。コミュニケーションエラーを防ぐことは、業務を円滑に進めるうえで欠かせない条件といえるでしょう。

コミュニケーションエラーの原因は?

人間である以上、「うっかりミス」や「カン違い」というのは誰にでも起こり得ます。

その一方で、コミュニケーションエラーには環境的要因が大きく関わっている面もあります。

たとえば職場が、

  • 忙しすぎて情報の伝達に手が回らない
  • 部署間の連携が取れていない
  • コミュニケーションが取りづらい雰囲気がある

といった状況にある場合、コミュニケーションエラーは起こりやすくなります。

余談になりますが、冒頭に述べたAという滞在型ホテルのスタッフに話を聞いたところ、慢性的な人手不足に悩まされている様子でした。このホテルではフロントに人がいないことが多かったのですが、聞くとフロント係が清掃を担当したり、1人で同じグループのホテルを何軒も掛け持ちして自転車で移動しながら仕事をしたりしているとのこと。

たしかに、上述したように「忙しさ」や「人手不足」はコミュニケーションエラーの原因となります。しかしこうした状況でも、情報を共有する体制が構築されていれば、何度も何度も何度もスタッフが清掃日時を宿泊客(私です)に確認するような事態にはならなかったはず。ホテル業においては、こうしたコミュニケーションエラーに起因するミスは、クレームや顧客離れの原因にもなるのでなんとかしたいところですね。

また同様に、組織がいわゆる「縦割り型」になっていたり、業務を個人が抱え込んで「属人化」したりしていると、コミュニケーションエラーは発生しやすくなります。さらに職場が質問や発言をしづらい雰囲気だと、新入社員などは与えられた情報をキチンと理解できないまま業務を進めてしまう可能性もあるので注意が必要です。

『他部署間・分業下の情報共有』というワークフローテンプレート

ところで、弊社では Questetra BPM Suite で利用できるワークフローテンプレートを無料で多数公開しています。その中に、その名もズバリ『他部署間・分業下の情報共有』というものがあります。

<『他部署間・分業下の情報共有』ワークフローテンプレートのサンプル画面>

これはホテルでの清掃や顧客対応を想定したワークフローであり、宿泊客のチェックアウトをフロント担当が入力すると、清掃担当にプロセスが流れ、即座に清掃を実施できるのが特長です。

また、宿泊客からの苦情など情報共有が必要な事項がある場合には、夜勤担当からフロント係に「社内メモ」を残せるのも、このワークフローのポイントです。「社内メモ」に記載があった場合には、フロント担当に自動でメール通知がおこなわれるため、見落としによるコミュニケーションエラーを回避しやすくなっています。

そして、このワークフローのもうひとつのポイントは、スマートフォンやタブレットからも簡単に処理をおこなえること。これなら冒頭に述べたAホテルのように、現場を忙しく駆け回っているスタッフでも利用しやすいはずです。

『他部署間・分業下の情報共有』ワークフローテンプレートの詳細やダウンロードはこちら

『オープンチャット』というコミュニケーションツール

ちなみに近年では、情報共有の手段として『LINE』を使用している企業や団体も多いようです。特に飲食店などのサービス業においては、アルバイトやパートの従業員が業務上での連絡で LINE を利用しているケースをよく見かけます。

しかし、個人用の LINEアカウントを業務で使うことには、誤送信による情報漏えいなどさまざまなリスクが伴います。そのため、業務上の情報共有には専門のチャットツールや社内 SNS を利用した方が、アカウントやログの管理の面から見ても安全です。

Questetra BPM Suite にも『オープンチャット』という社内 SNS 機能が標準装備されています。オープンチャットは掲示板のように書き込むスタイルですが、特定の相手やグループに対して投稿することも可能です。また、自分や自分が所属するグループ宛てに書き込みがあった場合にはメール通知もおこなわれるので、重要な投稿を見落としにくいのもポイントです。

<Questetra BPM Suite『オープンチャット』のサンプル画面>

たとえば「言った言わない」といった情報伝達の齟齬は、コミュニケーションエラーのひとつですが、オープンチャットでは過去の投稿を簡単に参照できるため、こうした行き違いは生じにくいでしょう。

なお、リモートワークや現場作業でオフィスにいなかったとしても、コミュニケーションをスムーズに取れるのもオープンチャットのメリットです。メールの場合はメールソフトを立ち上げたり、受信箱をチェックしたりといった手間がかかりますし、電話は作業中には出られません。しかしオープンチャットであれば、即座に必要事項を書き込むことが可能であり、受け手は任意のタイミングで投稿を見られます。

オープンチャットを活用すれば、部署間の連携を取りやすくしたり、新人が質問や発言をしやすい環境を整えたりする「コミュニケーション環境の改善」もおこないやすいでしょう。

Questetra BPM Suite で社内コミュニケーションの改善を

Questetra BPM Suite は「見える化」→「自動化」→「最適化」という3つのステップで業務を効率化する BPM ツールです。パソコンの画面上でワークフロー図を簡単に作成でき、作成した図に沿って業務を自動で進行します。

また Questetra BPM Suite では構築した業務プロセスを簡単に共有でき、業務プロセス上に問題や課題を発見した場合には、変更や修正を簡単におこなえます。さらにワークフローアプリのメモや掲示板といった機能や、上述した『オープンチャット』を駆使することにより、コミュニケーションエラーは格段に回避しやすくなるでしょう。

この機会に Questetra BPM Suite で社内のコミュニケーションや業務プロセスの改善に乗り出してみませんか?

すでにご紹介した『他部署間・分業下の情報共有』以外にも、Questetra BPM Suite では無料でご利用いただけるワークフローテンプレートを多数ご用意しています。業務の状況に合わせたテンプレートを選ぶことで、より手軽に業務改善活動を実践できますよ。

まずは無料お試しから、お気軽にどうぞ!

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