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この記事の目次

1. AIがより身近に

近年、AI(artificial intelligence:人工知能)は、私たちの生活においてより身近なものとなっています。

AI という言葉自体は、1956年にアメリカの計算機科学研究者ジョン・マッカーシーが初めて使ったとされており、長く使われている言葉です。AI とは、人間の思考プロセスと同じように情報を処理する技術のことです。大量のデータを学習(機械学習)し、パターンやルールを発見することで、ものごとを判別します。

個人に利用されている身近なAIの事例として、Apple が提供する “Siri” や Amazon が提供する “Alexa” などが挙げられます。これらのAIエージェントサービスでは、音声認識や自然言語処理などのAIが使われています。

また、企業におけるAIの活用も急激に進んでいます。代表例として、OpenAI社により2022年11月に公開されたAIチャットボット「ChatGPT」が有名です。これは、生成AI(Generative AI)と呼ばれ、業務利用を試みる企業が多く見られます。

This image is created by the OpenAI Dall-E 2 add-on for Questetra BPM Suite.

2. 生成AIとは?

生成AIとは、様々なコンテンツを生成できるAIのことです。従来のAIと生成AIとの大きな違いとして、創出の有無です。従来AIのアウトプットが、既存のものであるのに対して、生成AIのアウトプットは、今までにない新たなコンテンツであると言えます。

2-1. 従来のAI

従来のAIは、ものごとの特定や予測など、予め決められた処理を自動化するというものが多いです。例えば、画像認識や音声認識、自然言語処理などです。これらの技術は、主に医療(画像診断補助)やモビリティ(自動運転)、IT(顔認証、AIエージェントサービス)など様残な分野で活用されています。

2-2. 生成AI

これに対して、生成AIは、文章や画像、動画、音声、音楽などのコンテンツを生成(創造)するものです。コンテンツを生成するという特性や、アウトプット精度の高さなどから、企業での業務活用の可能性が注目されています。

2-3. 生成AIの種類とサービス例

生成AIには、以下のような種類が存在しています。

  • 文字(テキスト)生成
    • 文章(自然言語)生成
    • 文字起こし
  • 画像生成
  • 動画生成
  • 音声生成
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文字(テキスト)生成AIには、文章(PROMPTと呼ばれる指示や質問)を入力することで、文章が出力される ”文章(自然言語)生成” タイプと、音声を入力することで、音声内容が ”文字起こし” されるタイプがあります。前者のサービス例として ChatGPT(OpenAI)が、後者では Whisper(OpenAI)が挙げられます。

画像生成AIは、文章(PROMPT)を入力することで、指示に対応した画像が生成されるタイプです。サービス例として、DALL・E2(OpenAI)が挙げられます。

動画生成AIは、文章(PROMPT)や動画、画像を入力することで、指示に対応した動画が生成されるタイプです。サービス例として、D-ID(D-ID)が挙げられます。

音声生成AIは、文章(PROMPT)や音声サンプルを入力することで、指示に対応した音声が生成されるタイプです。サービス例として、VALL-E(Microsoft)が挙げられます。

3. SaaS BPMSとは?

SaaS BPMS* は、業務プロセス(業務フロー)を定義(作成)、実行、最適化するための「クラウド型の業務プロセス管理システム」です。

* BPMS(Business Process Management System):組織内の業務プロセスを効率的に管理し、改善するためのツールです。タスクの受け渡しや処理の自動化が可能であり、業務プロセスの記録や検索、可視化ができます。企業が既に利用しているクラウドサービスとAPI連携し、自動処理が可能なサービスもあります。

4. SaaS BPMSの利点

SaaS BPMSの導入には、多くの利点があります。以下はその中でも特に重要な利点です。

4-1. 低コスト

SaaSモデルは、高コストなハードウェアの購入やメンテナンス、ソフトウェアのライセンス料金を削減します。これにより、初期投資を最小限に抑え、運用コストを効果的に管理できます。

4-2. 簡単な導入

SaaS BPMSはクラウド上で提供されるため、導入が比較的簡単です。オンプレミスのソリューションと比較して、展開にかかる時間とリソースが少なく済みます。

4-3. 自動アップデート

SaaS BPMSベンダはシステムのアップデートとメンテナンスを担当します。ユーザーは常に最新の機能とセキュリティの向上を享受できます。

This image is created by the OpenAI Dall-E 2 add-on for Questetra BPM Suite.

4-4. スケーラビリティ

SaaS BPMSはビジネスの成長に合わせてスケールアップでき、必要に応じて機能を拡張できます。具体的には、導入当初はひとつの部署で導入し、効果がでれば導入部署を増やしていくなどのケースが挙げられます。このスケーラビリティは、変化するビジネスニーズに対応するために重要です

5. “Questetra BPM Suite” とは?

“Questetra BPM Suite”(以下、Questetra) は純国産の SaaS BPMS です。ノーコードで業務システム(ワークフローアプリ)を構築できます。ブラウザ上でアイコンをドラッグ&ドロップしワークフロー図を作成。これで業務システムが出来上がります。

Questetra の主な特長は以下の通りです。

5-1. ノーコード開発 

工程アイコンを Drag & Drop すると、ワークフロー図 (業務プロセス図) が作成されます。作成されたワークフロー図は、そのまま業務プロセス管理システムとして稼働します。あらゆる業務プロセスをノーコードでシステム化できます。様々な部門において、現場主導でシステム構築や運用が可能です。

5-2. 業務品質 / スピード向上

自動処理工程を利用することで、様々な作業の自動化が可能です。Microsoft365、Google Workspace、Slack、Box、OpenAI といったクラウドサービスとAPI連携も可能です。作業が自動化されることで、作業ミスやモレが低減され、業務品質や処理速度がアップします。

5-3. マニュアル無しで業務処理

ワークフロー図通りに工程 (タスク) が割り振られます。その際、入力や確認など「工程で必要な処理」が求められます。そのため、「いつでも」「誰でも」マニュアル通りの業務処理が可能です。

5-4. 業務を見える化

作業内容や入力内容、処理結果などの “データ” は、全て記録されています。そのため、ワークフロー図上で、作業進捗や実績を可視化できます。例えば、業務プロセスごとに「いつ」「誰が」「どの工程を」「どれくらいの時間で」処理したかが自動集計され、参照できます。また、処理結果も検索できるため、別の業務に活用できます。

5-5. 業務改善の実現

単なるデジタル化に留まらず、継続的な業務改善 (PDCAサイクル) が実現できます。例えば、「どの工程で時間が掛かっているか?(ボトルネック)」を自動集計で発見できます。ボトルネック工程を自動処理工程に置き換えるといった効率化を実現することができます。

6. 生成AIの活用例

文章や画像、動画、音声、音楽などのコンテンツを生成(創造)する生成AI。生成されるコンテンツの種類により、様々な業務に活用できる可能性があります。

6-1. 文章(自然言語)生成

文章生成AIは、近年多くのWebサイト上で見られる「チャットボット」など、サイト訪問者向けに利用できます。また、社内では、FAQ / Q&Aの作成補助、文章の要約、校正などにも利用できます。

6-2. 文字起こし

文字起こしAIは、会議やインタビューの議事録作成に利用できます。また、その他のAIと合わせて利用することで、外国語の音声について、コストをかけずに内容を把握できます。例えば、外国語の音声を文字に変換させ、その文章を自動翻訳、要約させることで、外国語音声の日本語版サマリーが出来上がります。

6-3. 画像生成

画像生成AIは、広告やWebサイトの画像作成業務などで活用できます。具体的には、作成したい画像の大半を画像生成AIに作らせるケースや、一部の素材を画像生成AIで生成させ、その他の部分を人が作成するケースです。前者のケースでは、画像作成のコストが大幅に削減され、後者でも素材を探すコストの削減が可能です。

6-4. 動画 / 音声生成

動画 / 音声生成AIは、広告やWebサイトの動画作成業務に活用できます。動画は作成に最も時間がかかるコンテンツの一つです。そのため、同業務が自動化されれば、大幅に業務スピードが向上するでしょう。ただし、現時点での動画生成AIサービスのクオリティはまだまだ低いものが多いです。今後の精度向上に期待しましょう。

This image is created by the OpenAI Dall-E 2 add-on for Questetra BPM Suite.

7. Questetra で生成AIを活用する方法

Questetra を利用することで、生成AIを活用する難易度が下がるとともに、定常業務として生成AIを利用しやすくなります。具体的には、APIが提供されている生成AIと Questetra が連携することで、Questetra 上で作成されたワークフローアプリ上から生成AIサービスを自動処理できるようになります。これにより、様々な業務に生成AIを組み込んで利用することが可能です。以下は、OpenAI社の各AIサービスとAPI連携された Questetra の自動処理工程(アドオン)を利用することで実現します。

7-1. (広告 / Webサイト)画像を自動作成

Questetra と DALL・E2(OpenAI)を利用します。Questetra で作成されたワークフローアプリ(AI画像制作)にある ”1. input Prompt”(プロンプト入力工程)で、作成したい画像の指示内容を入力します。

参考URL:https://support.questetra.com/ja/templates/ai-art-creation-process-20230713

例えば、ロボットが躍っている画像を作成したいとします。今回、次のようなプロンプトを入力します。”A robot is dancing. happy, Elegant Futuristic, 3D art, on a white background, “ すると、API経由でDALL・E2(OpenAI)にプロンプトが送られ、結果が Questetra の画面に表示されます。気に入らなければ、再生成ボタンを押すと再生成されます。気に入った画像をダウンロードし、加工 / 利用できます。

7-2. 問合回答案を自動作成

Questetra と ChatGPT(OpenAI)を利用します。Questetra では、ワークフローアプリ(問合管理プロセス)を利用します。

参考URL:https://support.questetra.com/ja/templates/inquiry-response-20230320

Webサイトのお問い合わせフォームからの質問に対して、回答案が自動生成されます。

Questetra で問い合わせを受け付けると、ChatGPTへ回答案作成が自動依頼されます。問合受付から、回答案作成までが全自動化できます。そのため、担当者は、ChatGPTにより作成された回答案を確認し、必要箇所を修正するだけで、問い合わせに対応できます。

7-3. 自動翻訳

Questetra と ChatGPT(OpenAI)を利用します。Questetra では、ワークフローアプリ(翻訳対応プロセス)を利用します。

参考URL:https://support.questetra.com/ja/templates/translation-request-20230825

翻訳依頼者は、Questetra (翻訳対応プロセス)の ”1.草稿セット” 工程で翻訳して欲しい文章を入力します。入力された文章の翻訳案が ChatGPT により自動生成されます。 翻訳担当は、生成された翻訳案を参考に、翻訳文を完成させます。これにより、翻訳担当者は一から翻訳する必要が無くなり、翻訳時間を短縮できます。

7-4. キャッチコピーを自動作成

Questetra と ChatGPT(OpenAI)を利用します。Questetra では、ワークフローアプリ(キャッチコピー作成プロセス)を利用します。

参考URL:https://support.questetra.com/ja/templates/slogan-create-20230517

Questetra(キャッチコピー作成プロセス)で、毎朝7時に案件(プロセスインスタンス)が自動的に開始されます。開始後すぐに予め設定されたプロンプト(例:○○の製品について、5つのキャッチコピーを書いて)が ChatGPT に送信されます。その後、 ChatGPT により生成されたキャチコピー案が Questetra の社内SNS(オープンチャット)に自動投稿されます。

例えば、前述のワークフローアプリ “AI画像制作” とこのワークフローアプリを合わせて利用することで、広告画像の制作時間の短縮が可能となります。 

8. まとめ

Questetra とAIを組み合わせて利用することで、業務スピードを上げ、業務品質を向上させ、企業の競争力強化を図れます。単にAIサービスを利用するだけでは実現できない、業務のマニュアル化や自動化、可視化が可能です。また、業務案件(入力したプロンプトや生成されたコンテンツ)が全て自動記録されるため、生成AIを活用した業務ノウハウの蓄積や改善が実現します。

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株式会社クエステトラ:https://questetra.com/ja/

Questetra 導入事例:https://questetra.com/customers/ 

ワークフローアプリ:https://support.questetra.com/ja/category/templates/

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