こんにちは、マーケティング部の林です。

先日、ウチの近くのジャズバーが新しい店長を募集していました。条件を見てみると、

  • 調理(お酒・カクテルを含む)ができること
  • 接客ができること
  • ライブの際に音響のオペレーションができること
  • 仕入れや売上の管理ができること
  • (できれば)英語ができること

と、かなり高度なスキルが要求されていて、気になる給与は「業務委託でお願いします」とのこと。これは実質、「歩合制」と同じです。

実はこのお店の以前の店長が私の知り合いで、仕込み・調理・接客・音響・売上管理etc…をひとりでこなす「ワンオペ」(と、歩合制の給与)がしんどくて辞めたことを知っていたので、私はこの求人募集を見て複雑な気持ちになりました。

こうしたワンオペは、社会問題としてマスコミに大きく取り上げられたこともあります。その結果、大手チェーンなどでは状況の改善が見られたとのことですが、仕事の現場から家庭まで、ワンオペに振り回される人はいまも多いようです。

本稿ではワンオペの問題点や、その改善策としての「分業化」について解説します。

ワンオペの問題点

前回のブログでは「マルチタスク」を取り上げましたが、ワンオペという言葉にはマルチタスク以上に、「なんでも1人でこなさなければいけない」というニュアンスがあります。ワンオペは「ワン・オペレーション」あるいは「ワンマン・オペレーション」を略した和製英語ですが、いずれにしてもワンオペの最大の問題は、

  • それをおこなう人の負担が大きすぎる

という点にあります。

たとえば、ワンオペの常態化がマスコミに大きく取り上げられた外食チェーンでは、従業員が「仕込み・調理・接客・清掃」といった業務を1人でこなすのが当たり前になっていたそうです。それだけではなく同チェーンでは、長時間勤務や連続勤務による従業員の過労、果ては「深夜に従業員が1人」という状況が強盗被害の多発を招いていることなども問題となりました。

ちなみに、「ワンオペ育児」「ワンオペ介護」という言葉。これらはいずれも「なにもかも1人でこなさなければいけない」「周囲に協力を頼める人がいない」という状態が、飲食店のワンオペ勤務とそっくり、ということから来た造語ですね。

いずれにしても、こうしたワンオペで1人に負担が集中すると当事者の心身は疲弊します。ひどい場合には、業務や日常生活を続けることが困難になる場合もあるでしょう。こうしたワンオペによる「燃え尽き」を防ぐためには、負荷を分散させるしかありません。

上述の外食チェーンは、従業員の過労死という痛ましい出来事をきっかけに、ようやくワンオペの廃止に踏み切りました。この例を見てもわかるように、結局のところワンオペで生じるさまざまなリスクを回避するには「人員を増やす」以外に方法は無いように思います。

  • 何もかも1人でこなす
  • 複数名で役割を分担して作業を進める

この2つを比べると、どちらが効率よく作業を進められるかは一目瞭然です。それでも人員を増やせない背景にはコスト等の問題があるのでしょう。しかし、そもそもワンオペが「1人の従業員に無理をさせる」ことで成り立っているのならば、従業員の定着率が低くなったり、人員の確保が難しくなったりするのは必然です。こうした点を考えても、ワンオペが企業にとってプラスになることは無いのではないでしょうか。

「分業化」という解決策

話は変わりますが、私はかつて「就労支援B型」と呼ばれる施設で、障がい者支援の仕事をしていました。

私が働いていた施設では、おもに知的障がい者といわれる人たちが、リハビリや社会生活の訓練としてさまざまな仕事をしていました。仕事のほとんどは、「ダイレクトメール(DM)の封入」や「割り箸を袋に入れる」といった単純作業ですが、そこでは必然的に人員の能力に応じた「分業」がおこなわれることになります。

たとえば DM の封入作業では、「チラシA」「チラシB」「チラシC」といったように、それぞれが自分の受け持ったチラシを重ねて次の人に渡していきます。その先には「チラシを揃えて封筒に入れる」「セロテープで封をする」といった作業を担当する人がいます。

この作業のうち、チラシを重ねていくのは比較的誰でもできる作業であるため、多くの人がこの作業を受け持つことになります。それに対して、「チラシを揃えて封筒に入れられる人」の数は少なく、さらに「きちんとセロテープで封ができる人」に至っては数十名の人員の中で2人しかできる人がいないという状況です。

さて、いまになって考えてみると、この施設での作業の進め方は「分業」のメリットとデメリットを明らかにしているように思います。

上記の施設で「分業」が採用されている背景には、人員の能力差があります。「分業」を取り入れることで、限られた作業しかできない人も仕事に参加でき、そのことによってより高度な作業(封入やテープ貼り)ができる人は、当該作業に専念できます。そして、これらのことが結果的に作業を効率化し、生産性を向上させていました。

これは何も障がい者の就労支援施設に限った話ではなく、企業でもお店でも、規模が大きくなると1人ですべてをこなす「ワンオペ」は不可能になっていきます。会社であれば、経理や営業など専門の担当を設けて「分業化」するのが一般的ですね。あるいは、企業のメインとなる業務(コア業務)以外のノンコア業務を外部に委託(BPO)するケースもあるでしょう。こうした分業には、

  • 業務を専門分化することによって、各々がより業務に注力できるようになる

というメリットがあります。これは企業の成長にも関わる重要なポイントです。

分業のデメリット

その一方で、分業化が進むことによって生じるデメリットもあります。

当たり前のことですが、まず「分業」をおこなうためには、それに見合った人員が必要です。単に「人が足りない」というだけなら、上の項で述べたように、その業務を外部に委託することで解決できるかもしれません。「人員を増やす予算がない」ということであれば、業務の中で自動化できるポイントを探し、RPA ツール等を導入する方法もあります。

ほかにも、「分業化」や「専門分化」が進んだ組織においては、業務の「属人化」が起きやすくなるというデメリットがあります。上述した DM 封入作業の例でいうと、「セロテープで封をする工程は〇〇さんしかできない」というのはまさに業務の「属人化」ですね。こうなってしまうと、担当者が休んだ場合には業務を進められなくなってしまう可能性もあるため、なんとかしたいところです。

また、業務の属人化には下記のような弊害もあります。

  • 他のチームの仕事内容がわからなくなる
  • 業務の全体像を把握しづらくなる

これらは業務がチーム(あるいは個人)の中に「閉じて」しまうことによるデメリットといえるでしょう。

Questetra BPM Suite で「見える化」してオープンに

上の項で述べたようなデメリットの解決策として「業務やそのプロセスをオープンにする」という方法があります。

そこで役立つのがワークフローシステムや BPM ツールと呼ばれるソフトウェアです。

Questetra BPM Suite は、業務プロセスを簡単に「見える化」してオープンにできる BPM ツールです。パソコン上で簡単にワークフロー図を作成(=業務プロセスの「見える化」)でき、その図に沿って業務を自動で進められます。

業務の流れや手順がオープンになり、「誰が、いつ、どんな作業をしているか」ということがひと目でわかるようになれば、分業のデメリットは大幅に改善できます。業務プロセスの変更や共有、さらには RPA ツールをはじめとする他のソフトウェアとの連携をおこないやすいことも Questetra BPM Suite の特長です。

最後に

最近では、国内に AI を活用した「無人コンビニ」がオープンしたことがニュースになっていましたが、AI や RPAの進化はワンオペどころか、さまざまな業務の「無人化」を実現させそうな勢いです。しかしいまのところは、業務プロセスや人員の配置を見直し、「業務上のムダ」や「ムリな体制」を地道に改善していくことが業務効率化への近道なのではないでしょうか。

この機会に Questetra BPM Suite で業務プロセスを「見える化」し、業務における「ムリ」や「ムダ」を見直してみませんか? Questetra BPM Suite は、お申し込み後スグにご利用できるクラウド型。無料お試しも可能ですよ。

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