こんにちわ!矢作です!

クラウド型ワークフロー「Questetra BPM Suite」を開発・販売する我が社(クエステトラ社)には、いつもワークフローに関する相談がたくさん届きます。

ご相談の中には、見事な業務改善を実現されていてすっかり感心してしまうものもあれば、思わず「こんなワークフローはイヤだ」と叫んでしまいそうになるものまで様々なものがあります。

本記事では「こんなワークフローはイヤだ」と叫んでしまったものの中から、「順番にしか処理できない」ワークフローを取り上げてその課題や解決方法について考えます。

順番にしか処理できないワークフロー

通信販売業における「商品企画」業務を考えます。

通信販売業では、商品が商品カタログに掲載されるまでに多くの「評価」がされます。商品そのものが良いものであることは当然なのですが、他にも以下のような視点での「評価」が行われます。

  • 生産者(企業・個人)の信用(反社会的勢力でないか?債務超過でないか?)
  • 生産体制(一定の質・量を安定して生産できるか?)
  • 物流体制(安定してお客様にお届けできるか?)

これらの「評価」が確実に行われるワークフローの例は次の通りです。

商品企画担当が新たな商品の企画を立案したら、3つの「評価」が順番に行われます。「生産者の評価」「生産体制の評価」「物流体制の評価」が確実に遂行されます。最後の「決裁」を行う際には全ての「評価」が済まされていることになります。

このワークフローの問題点は、3つの評価が「順番」にしか処理されないということ。

「生産体制の評価」は「生産者の評価」が終わらないと着手できません。また、「物流体制の評価」は「生産体制の評価」が終わらないと着手できません。

これら3つの「評価」がそれぞれ依存関係にない場合には、「商品企画立案」工程が処理されたらすべての「評価」にすぐ着手できます。それにも関わらず、それぞれの「評価」工程を順番にしか処理できないと、「立案」から最後の「物流体制の評価」工程が終わるまでの時間が長くなってしまいます。

こんなワークフローはイヤですよね!?「立案」が終わり次第、全ての「評価」に着手したいですよね!?

評価工程を「並列化」

「商品企画立案」工程が処理され次第 3 つの「評価」工程に一斉に着手できれば、「決裁」工程までにかかる時間が最も短くなります。これを実現するには、次のようにワークフロー図を変更します。

ワークフロー図をこのように変更すると「商品企画立案」工程が処理された後、3つの「評価」工程にすぐに着手できるようになります。

「商品企画立案」工程の下にあるグリーンのダイヤの形をした記号(※)が、重要な役目を果たします。中に “+” マークが書かれています。
※「並列ゲートウェイ」と呼びます。

この記号は、ここに届いた「仕事のボール」が出て行く矢印の数に分裂することを示します。

今回の改良後のワークフロー図について説明します。

「商品企画立案」工程の時点では「仕事のボール」は一つです。これが「並列ゲートウェイ」を通過すると、ここから出ていく矢印の数に「仕事のボール」が分裂します。今回の場合は、矢印の数が3つなので、3 つに分裂することになります。

分裂したボールが、それぞれ「生産者の評価」「生産体制の評価」「物流体制の評価」工程に届き、それぞれの工程の処理を行える(着手できる)ようになる、ということです。

仕事のボールの待ち合わせ

仕事のボールが 3 つに分裂することで、3 つの「評価」を同時に着手できるようになりました。

一方で、仕事のボールが「商品企画決裁」工程に届く前に、分裂した3つのボールが待ち合わせをして、全て揃ったら仕事のボールは1つに戻って(1つに結合して)から「商品企画決裁」工程に届くようにしなければなりません。

ワークフロー図の中に、3つの「評価」工程の後、かつ「商品企画決裁」工程の前に何も書かれていない、グリーンのダイヤ型をした記号(※)が置かれています。
※「結合ゲートウェイ」と呼びます。

「結合ゲートウェイ」は分裂したボールが待ち合わせをして、全てのボールが揃うと1つに結合することを示します。

今回のワークフロー図では、「生産者の評価」と「物流体制の評価」が「生産体制の評価」よりも先に終わっても、「結合ゲートウェイ」で仕事のボールが停まります。

「生産体制の評価」工程が処理され、3つ目のボールが「結合ゲートウェイ」が届くと、仕事のボールは1つにまとまり(結合され)、「商品企画決裁」工程にボールが流れます。

並列化の価値

ワークフロー中の各工程を順番にしか処理できないものを、並列に処理できるようにする(並列化)価値は、既にチラリと述べましたが、当該の工程に早く着手できるということです。

下図において、並列化されていないフロー(直列フロー)では、工程Aと工程Bの両方が処理されるのにかかる時間 T1 は Ta + Tb となります。一方、並列化されたフロー(並列フロー)では T2 は Ta または Tb となります。

T1 > T2 となり、並列化することで処理時間が短縮されます。これは、QCD で言うところの D(Delivery=納期)が短縮されることになりますので、業務改善の手法として大きな価値をもたらすものと言えます。

並列化の価値を最大化するワークフローシステム

並列化の価値が最も大きく発揮されるのは「Questetra BPM Suite」のようなワークフローシステムを利用する場合です。(もちろん、ワークフロー図を書くだけでも一定の価値はあります)

ワークフローシステムを使うと、ワークフロー図に書いた通りに仕事のボールが自動的に流れる仕組みを簡単に構築することができます。「並列ゲートウェイ」「結合ゲートウェイ」を含むワークフロー図を書くだけで、仕事のボールが分裂し「結合ゲートウェイ」で結合するような仕組みが、自動的に構築されます。

ワークフローシステム「Questetra BPM Suite」を使うと、ここで書いたようなことを無料で体験できるので、興味がある人は無料のスタータープランをお申し込みください。専用のご利用環境がすぐに構築されます。

今回はここまで!

参考

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