こんにちは!矢作です!
クラウドストレージ Box は、多くの企業で利用されていると思います。特に、コロナ禍においてリモートワーク体制を構築するにあたり、社内のファイルサーバシステムを Box に移行した企業も多いのでは無いでしょうか?
本記事では「人が◯◯したら、ファイルが Box のフォルダに自動アップロードされる」というような仕組みを作る方法を紹介します。
ノーコード開発プラットフォーム Questetra BPM Suite
「業務の自動化」には、クラウド型のノーコード開発プラットフォーム「Questetra BPM Suite」を利用します。
Questetra BPM Suite では、業務の流れ図(ワークフロー図)の作成を通じて、業務システムが構築されます。構築されたシステムでは、業務データが電子化されるだけではありません。人への業務データの受け渡しが自動化されるとともに、文字変換、数値計算、メール送信、なども自動化されます。更に、他のクラウドサービスへのデータ連携も自動化されます。

このような自動化は、ワークフロー図の中で自動化したいタイミング(例えば、問い合わせ窓口担当者が回答を入力した後)に、何らかの自動処理が行われるアイテム(例えば、問い合わせや回答が Google スプレッドシートに追記される)を配置することで実現されます。
Questetra BPM Suite に用意されている様々な自動化アイテムが用意されています。これらを利用すると、カンタンに(ノーコードで)「業務を自動化」できるようになります。
クラウドストレージサービス Box ファイルアップロード
Box は企業向けのクラウドストレージサービスです。Box を利用すると、インターネット上にあらゆる形式のファイルを保存することができます。97,000 社に利用されており、フォーチュン 500 企業の 68 %が Box 利用企業です。
前節で紹介した「Questetra BPM Suite」に用意されている自動化アイテムには、Box に関するものが用意されています。(v13.3.0)
- Box: ファイルアップロード
- Box: ファイルコピー
- Box: ファイル移動
- Box: ファイル共有リンク作成
- Box: ファイル共有リンク削除
- Box: ファイル削除
- Box: ファイルダウンロード
- Box: フォルダ作成
- Box: フォルダ検索
- Box: フォルダ共有リンク作成
- Box: フォルダ共有リンク削除
- Box: フォルダ削除
- Box: コラボレーション追加
- Box: コラボレーション削除
次節で作る仕組みでは「Box: ファイルアップロード」(太字)が使用されます。
レビュー後、画像ファイルが自動的にアップロード
次のような業務を Questetra BPM Suite を利用してシステム化します。
- マーケティング部門のメンバなど、画像を必要とする人(依頼者)が、画像制作を依頼します。
- 画像制作チームの制作担当者は、依頼内容に基づいて画像を制作。完成した画像を添付します。
- レビュワーは画像を確認し、OK/NGを判断します。
- OK された画像は Box にアップロードされ、画像のURLが差し込まれたメールが依頼者に送信されます。
このうち、最後の「画像が Box にアップロードされる」「画像のURLがメールで送信される」という 2 つの工程は(太字)は自動処理されます。
まずは、このような業務の流れ図(ワークフロー図)を作成します。(以下、Questetra BPM Suite で構築)

ワークフロー図の中にある、以下の 4 つの工程は人が処理する工程です。(青四角のアイテム)
- 1.画像制作依頼(by 制作者依頼者)
- 2.画像制作(by 制作担当者)
- 3.レビュー(by レビュワー)
- 4.NG対応(by 制作担当者)
「3.レビュー」工程で OK 処理されると、グレーのアイテム「5.Boxにアップロード」で完成した画像が Box に自動アップロードされます。その後、丸いアイテム「6.画像完成報告メール」で、依頼者に画像 URL がメールで自動送信されます。

Box には、ファイルがアップロードされるフォルダを予め作成しておきます。「5.Boxにアップロード」の “C3: ファイルをアップロードするフォルダの ID” には、作成しておいたフォルダの URL の一部(次の青い部分)を設定します。
https://example.app.box.com/folder/xxxxxxxxxxx
次の図は、「2.画像制作」工程で添付した画像が Box にアップロードされるイメージです。

まとめ
クラウドストレージ Box にファイルが自動アップロードされる仕組みの構築方法を紹介しました。
今回は、
- 制作された画像がレビュワーによりOK処理されたら、Box にアップロードされる
- アップロードされた画像の URL がメールで送信される
という処理が自動化されました。
この自動化により、ファイルアップロードの手間、依頼者にメールを送信する手間、が削減されます。更に、次のようなミスも防止されます。
- ファイルのアップロード忘れ
- ファイルのアップロード場所の誤り
- メールの宛先や本文の誤り
今回の自動化に使用した、ノーコード開発プラットフォーム「Questetra BPM Suite」に用意されている自動化アイテムを利用すると、Box の API (Application Programming Interface) に関する知識・経験がなくても、Box にファイルが自動アップロードされる仕組みを構築できます。
「Questetra BPM Suite」には60日間無料でご利用いただけるトライアルが用意されています。ご興味のある方は、是非、以下よりお申し込みください。
他にもたくさんの自動化が可能です。
今回はここまで!