FukaFuka建材株式会社の営業部門では、日常業務の中心として建築資材の見積依頼対応が行われています。
営業部門は10名で、大手建設会社から地元の工務店まで多様な取引先からの見積依頼に、日々迅速に対応することが求められています。
※このプロセス改善ストーリーはフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
1. 課題:一律承認による業務スピード低下
営業部門では、製品型番の掲示がある見積依頼を≪新人社員≫ が、製品型番の掲示がない見積依頼を≪ベテラン社員≫ が担当しています。
承認プロセスにおいて、営業部長は型番がある見積依頼は技術的な判断を必要とせず、容易に承認できます。一方、型番がない見積依頼は最適な製品の提案が求められるため、技術的なスキルが必要となり、慎重に判断する必要があります。
しかし、見積価格の入力時には型番の有無で担当が分かれるものの、承認時にはこの区別がなくなり、すべて同じプロセスで処理されていました。その結果、営業部長がすべての見積依頼を詳細に確認する必要が生じていました。これにより、本来容易に承認できる見積依頼にまで時間を要し、結果として全体の対応スピードが低下していました。

2. 解決策:型番有無に応じた承認プロセスの分割
この課題を解決するために、プロセスオーナーは『簡単見積』と『高度見積』の承認プロセスを分割しました。
具体的には、従来ひとつの承認プロセスで処理されていた製品型番のある見積もり(簡単見積)と、型番のない見積もり(高度見積)を分け、営業部長が承認前に見積種類を判別できるようにしました。これにより、見積の性質を即座に判断し、技術的な妥当性を精査したうえで承認を進められるようになりました。
Before




ワークフロー図の詳細を見る
0. 対面依頼/WEB依頼
対面もしくはWEBにて見積依頼が渡されます。
1a. 見積価格入力(「製品型番」あり)
営業メンバー(新人)が見積価格を入力します。
1b. 見積価格入力(「製品型番」なし)
営業メンバー(ベテラン)が見積価格を入力します。
2. 見積承認
営業部長が見積価格を確認し、承認もしくは差し戻しを行います。
2X. 差戻対応
2.にて差し戻しがあった場合、1.で見積価格を入力した者が修正対応を行います。
3. 見積提出完了報告
見積承認を受け、見積書を提出したら完了報告をあげます。
After




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0. 対面依頼/WEB依頼
対面もしくはWEBにて見積依頼が渡されます。
1a. 見積価格入力(「製品型番」あり)
営業メンバー(新人)が見積価格を入力します。
2a. 見積承認(「製品型番」あり)
営業部長が(「製品型番」あり)の見積価格を確認し、承認または差戻を行います。
2Xa.差戻対応(「製品型番」あり)
2a.にて差し戻しがあった場合、1a.で見積価格を入力した者が修正対応を行います。
3a.見積提出完了報告(「製品型番」あり)
見積承認を受け、見積書を提出したら完了報告をあげます。
1b. 見積価格入力(「製品型番」なし)
営業メンバー(ベテラン)が見積価格を入力します。
2b. 見積承認(「製品型番」なし)
営業部長が(「製品型番」なし)の見積価格を確認し、承認または差戻を行います。
2Xb. 差戻対応(「製品型番」なし)
2b.にて差し戻しがあった場合、1b.で見積価格を入力した者が修正対応を行います。
3b. 見積提出完了報告(「製品型番」なし)
見積承認を受け、見積書を提出したら完了報告をあげます。


3. 効果
見積依頼承認の迅速化
承認プロセスの分割により、単純な見積依頼は迅速に処理され、営業全体のスピードが向上しました。
判断の質の向上
営業部長が単純な見積依頼に時間をかける必要がなくなったことで、高度な技術スキルを要する見積依頼に集中できるようになりました。これにより、より適切な判断や提案が可能となり、見積依頼の精度向上につながりました。

4. その他の業務への応用
- 顧客問い合わせ対応の効率化
- 問い合わせの内容を「標準的な対応で済むもの」と「専門的な判断が必要なもの」に分け、対応担当者を分担。迅速な回答と適切な対応を両立できる。
- 発注処理の自動化・分業化
- 定型的な発注と、特別な検討が必要な発注のプロセスを分けることで、発注のスピードを向上させつつ、ミスを防ぐことが可能。
