AIが苦手な判断は人が解決

AIは曖昧な状況に置かれると適当な結果を出力します。曖昧な状況になったときに何をすべきか示しましょう。

1.課題: AIによる応対者選定の誤り

ビジビジ商事は、コピー機やプリンタといったオフィス必需品を幅広く取り扱っています。同社では、オフィスへの電話応対業務を効率化するため、電話応対の代行サービスを導入しています。代表番号への電話をオペレーターが受け、応対結果はメール(応対結果メール)で管理部門に共有されています。また、AI による優先度の判定応対者の選定が行われる仕組みも追加され、効率化が進んでいます。

しかし、この仕組みには課題が残されています。電話応対オペレーターから送られてくるメールに「サポート担当者様」や「人事担当者様」といった具体性に欠ける宛先が記載される場合、AIは「応対者リスト」の中から無理やりに応対者を選んでしまいます

この結果、全く関連のない人に応対依頼が届くケースがあります。特に、重要な問い合わせでAIが誤った応対者を選定した場合、適切な人に依頼が届くまでに時間がかかり、応対が遅れる可能性があります。

このようなAIの誤りはある程度避けられないものの、改善によって無駄な業務の発生を防ぐことが求められています。

2.解決策: “応対者なし” を出力するプロンプトに変更

AIによる誤った応対者選定を防ぐため、プロセスオーナーはAIのプロンプトを変更しました。具体的には、オペレーターから送られるメールに宛先が「●●担当様」と記載されている場合、AIが「応対者リスト」から候補を選ばず、代わりに “応対者なし” を意味する「-」(ハイフン)を出力するよう設定しました。

また、AIが「-」を出力した際には、「1.対応者決定」工程に自動的に分岐する仕組みを構築しました。この設定により、曖昧な宛先が含まれるメールかつ、重要な問い合わせ内容の場合には、管理部門のメンバーに応対者を手動で決定する処理が依頼されるようになりました。

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ワークフロー図の詳細を見る

x1.メール内容取得

Gmailで「電話」ラベルのメールが着信したら、そのメールの内容が読み込まれます。

x2.重要度判定 by AI

AI がメールの内容を解析し、売り込みかどうかを判定します。データ項目「判定結果」に、売り込みの場合は “not important”、それ以外は “important” がセットされます。

x3.応対者リスト取得

ワークフロー基盤に登録されたユーザ情報が取得されます(応対者リスト)。

x4.応対者決定 by AI

AI がメールの内容を解析し、「x3.応対者リスト取得」で取得された応対者リストの中から応対者(のメールアドレス)を選びます。

x5.set応対者

「x4.応対者決定 by AI」自動工程で選ばれた応対者(のメールアドレス)に基づき、「2.応対結果の記録」工程の処理担当者がセットされます。

g1.AI判定結果

データ項目「判定結果」の値に応じて、次のように経路が選択されます。

  • “not important” の場合、「1.応対者決定」工程へ
  • “important” の場合、メール送信イベント(※)「m1.急ぎ応対依頼」へ
    ※正確には [メッセージ送信中間イベント(メール)] と呼ばれます。

m1.急ぎ応対依頼

管理部門メンバと「x3.応対者決定 by AI」で決定された応対者に、「2.応対結果の記録」工程の処理を促すメールが送信されます。

1.応対者決定

管理部門メンバはメールの内容に応じて、「応対者」を決定します。このとき、「x4.応対者決定 by AI」で決定された応対者が予め入力されています。

2.応対結果の記録

応対者は、メールの内容を確認し、どのように応対したのかを記録します。

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x1.メール内容取得

Gmailで「電話」ラベルのメールが着信したら、そのメールの内容が読み込まれます。

x2.重要度判定 by AI

AI がメールの内容を解析し、売り込みかどうかを判定します。データ項目「判定結果」に、売り込みの場合は “not important”、それ以外は “important” がセットされます。

x3.応対者リスト取得

ワークフロー基盤に登録されたユーザ情報が取得されます(応対者リスト)。

x4.応対者決定 by AI

x5.set応対者

「x4.応対者決定 by AI」自動工程で選ばれた応対者(のメールアドレス)に基づき、「2.応対結果の記録」工程の処理担当者がセットされます。

g1.AI判定結果

データ項目「判定結果」の値に応じて、次のように経路が選択されます。

  • “not important” の場合、「1.応対者決定」工程へ
  • “important” の場合、メール送信イベント(※)「m1.急ぎ応対依頼」へ
    ※正確には [メッセージ送信中間イベント(メール)] と呼ばれます。

m1.急ぎ応対依頼

管理部門メンバと「x3.応対者決定 by AI」で決定された応対者に、「2.応対結果の記録」工程の処理を促すメールが送信されます。

1.応対者決定

管理部門メンバはメールの内容に応じて、「応対者」を決定します。このとき、「x4.応対者決定 by AI」で決定された応対者が予め入力されています。

2.応対結果の記録

応対者は、メールの内容を確認し、どのように応対したのかを記録します。

Compare After/Before (スライドで動かせます)

3.効果

対応時間の短縮

曖昧な状況でのAIの誤判定を防ぐ仕組みにより、適切な担当者の特定までの時間が短縮され、顧客対応のリードタイムが改善されます。

顧客満足度の向上

  • 適切な担当者への迅速な引き継ぎにより、顧客の問題解決が迅速化され、不満やストレスの軽減に繋がります。
  • 顧客が適切な回答を得られる可能性が高まり、信頼感を醸成します。

従業員の負担軽減

  • 誤った依頼対応に費やす無駄な時間や労力が減少し、従業員のストレスが軽減されます。
  • より生産的な業務に注力できるため、モチベーションの向上にも寄与します。

4.他業務への応用

カスタマーサポートのチケット管理

  • サポートチケットが正確に担当者に割り振られない場合、顧客対応が遅れることがあります。
  • チケット内容が曖昧な場合、自動的に「担当者未決定」としてフラグを付け、管理者が手動で担当者を割り振るプロセスを導入できます。

営業リードの割り振り

  • AIによるリードの割り振りで、適切な営業担当者が選ばれない場合、機会損失が発生することがあります。
  • リード情報が不十分で適切な担当者が判断できない場合、「-」を割り当てて営業部長が再評価を行う仕組みを導入できます。

問い合わせフォームのルーティング

  • ウェブサイトの問い合わせフォームからの情報が曖昧で、部門間で対応が遅れることがあります。
  • フォームの内容が曖昧な場合、問い合わせを「未分類」として自動処理し、適切な部署が手動で割り振る仕組みを設けることが可能です。

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