こんにちは、マーケティング部の林です。
現在では多くの企業が、Word や Excel といったシンプルなものから、ワークフローシステムのように業務全体を管理するものまで、パソコン上でさまざまなツールを活用しています。いまや、こうしたツール無しでは、日常業務が成り立たない企業も多いのではないでしょうか。
さらに、ここ数年はリモートワークに代表されるように、ワークスタイルにも大きな変化が起こっています。そんな中で、業務プロセス(業務の流れや手順)を見直したり、業務で使用するツールを再選定したりする企業も多いようです。
BPM(ビジネスプロセスマネジメント)は、こうした業務プロセスの見直しや改善に有効な業務管理の手法です。そして、適切なツールを使用することは業務改善の重要なポイントといえます。
そこで本シリーズでは、こうしたオフィスで使用される代表的なツールを BPM の視点で捉え、具体的に「どうすれば業務改善につながるのか?」を検証していきます。
まず第1回目は、Excel に代表される表計算ソフトについて、業務効率化の実例を元に解説します。
BPM (ビジネスプロセスマネジメント)とは?
BPM(ビジネスプロセスマネジメント)は、PDCA サイクルを回しながら、業務プロセスを継続的に改善していく業務管理の考え方であり、下記の4つの要素から成り立っています。
- 業務のモデリング(業務プロセスの定義と視覚化)
- 業務の実行
- プロセス状態のモニタリング(状況の把握)
- 分析と問題の発見およびプロセスの改善

こうした要素を繰り返しながら、業務プロセスを常に最適化していくのが BPM の目的です。業務プロセスの状態が常にチェックされ、問題を発見したら直ちに改善する、という体制が構築されれば、ミスや滞留は抑制され、いつも効率よく業務を進められるようになります。
また、現場が自主的に業務上の課題や問題を発見し、改良していくことは、組織力の向上にもつながります。
なお、PDCA サイクルと BPM の関係については、こちらの記事もご参照ください。
BPM とツールの関係
さて、ここからは表計算ソフトと BPM の関係について述べていきます。
Excel のメリット・デメリット
Excel を業務に使用している企業は多く見られます。
Excel のメリットとしては、書き込みや保存に特別な知識を必要とせず、誰でも扱える汎用性の高さが挙げられます。特に集計を伴う管理業務においては、 Excel をはじめとする表計算ソフトは欠かせない存在といえるでしょう。
また、かつては、
- リアルタイムでファイルを共有するのが難しい
- 同時に複数人でファイルを編集できない
というのが Excel の弱点とされていましたが、クラウド型のサービスである Excel Online の登場により、こうしたデメリットはかなり改善されています。

しかしながら、Excel を単体で使用している場合には、
- 情報の追加や削除
に手間がかかる点は改善の余地があるポイントです。業務プロセスの中で、Excel のファイルを開き、情報を入力したり削除したりする更新作業が業務の負担になっているケースは珍しくありません。また、こうした作業を手入力でおこなっているのであれば、入力ミスや記載漏れのリスクも発生します。
そこで次項では、BPM の視点で集計業務の効率化に成功した事例を元に、ツール連携の可能性について述べていきます。
表計算ソフトへの手入力が業務の負担に
株式会社 Impress Professional Works の事例では、紙ベースでおこなっていた「問い合わせ対応」の業務に Questetra BPM Suite を活用することにより、ペーパーレス化・効率化に成功したことが報告されています。
従来の同社の「問い合わせ対応」業務には、
- データの入力や集計に手間がかかる
- 進捗状況の把握が難しい
という問題がありました。
これは同社が、紙の『問い合わせ対応票』で対応状況の管理や集計をしていて、集計に必要なデータは、問い合わせ対応票の数を数えて表計算ソフトに手入力するという方法を採用していたことによるものです。また、案件の進捗状況についても、担当者に聞かないと「誰がどの案件を担当しているのか」「対応状況がどうなっているのか」を確認できないという状態でした。
そこで同社では BPM ツールである Questetra BPM Suite を導入し、本格的な業務改善に乗り出しました。
BPM 推進に適したツールとは
Questetra BPM Suite を始めとする BPM ツール(BPM Suite)はビジネスプロセスマネジメント(BPM) の考え方に沿って業務や業務改善を進めることに特化したソフトウェアです。
BPM ツールやワークフローシステムといわれるソフトウェアは、業務プロセス全体にアプローチできるのが特徴ですが、たとえば BPM ツールでは、
- 業務プロセスを図式化し、その通りに業務を自動進行(モデリングと業務の実行)
- 業務の進行状況や各人の負荷状況をリアルタイムで表示(モニタリング)
- 「工程の処理」や「プロセスの完了」にかかった時間を参照(分析と問題の発見)
といったことを容易におこなえます(カッコ内は BPM の構成要素です)。
さて、下図は Questetra BPM Suite で可視化された業務プロセスのサンプル画面です。

Questetra では、このように業務の進捗状況がリアルタイムで可視化されるため、上の項で述べた「進捗状況の把握が難しい」という問題はアッサリと解決します。
ツールの連携による業務改善の実例
一方、もうひとつの「データの入力や集計に手間がかかる」という問題については、同社はツール同士を連携させることで解決しました。
これは、Questetra BPM Suite から Google SpreadSheet にデータを連携できる機能を用いたもので、同社では問い合わせデータが Google SpreadSheet に自動的に追加されるように業務プロセスを構築しました。こうしたツール同士の連携により、データの入力や集計の手間は大幅に軽減されたとのことです。

Questetra BPM Suite で スムーズに BPM を実践
上の項で述べた事例のように、BPM ツールと他のツールを連携させることで、業務プロセス改善の選択肢は大きく広がっていきます。また、こうした改善には、業務プロセスを可視化(モデリング)し、プロセスを監視して(モニタリング)、課題や問題を抽出・改善する BPM の考え方が大きく影響していることは見逃せません。
冒頭にも述べましたが、Questetra BPM Suite は BPM の考え方に沿った業務の進行やプロセスの改善をサポートする BPM ツールです。こうした BPM ツールは、BPM というマネジメント手法をスムーズに実践するために不可欠なツールといえるでしょう。
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