自動化により、情報伝達のスピードと正確性が向上する方法を紹介します。
1. 課題: 手作業での重要日程のカレンダー登録
ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を運用する企業では、情報セキュリティの維持・改善のために、年間を通じて様々な取り組みが必要です。例えば、方針の策定、情報資産の特定、セキュリティ教育、事業継続(BCP)試験などが挙げられます。
◯◯社では、ISMSの年間計画を毎年4月に策定し、その内容を社員に伝えるためにカレンダーにスケジュールを登録します。しかし、このカレンダー登録作業は手作業で行われており、時間がかかる上に情報の伝達遅延を招くことがあります。また、手作業によるエラーが発生しやすく、それが遅延や誤情報の原因となることもあります。
各部署の情報セキュリティ担当者は、カレンダーを参照してタスクを整理し、スケジュールを調整します。そのため、迅速で正確な情報伝達が求められています。
2. 解決策: カレンダーへの登録を自動化
プロセスオーナーは「予定が Google カレンダーに自動登録される」工程を、ISMS年間計画プロセスに組み込みます。
Before:
ISMS年間計画が承認されると、計画立案責任者は「3.ISMSカレンダーに登録」工程で、全社員が閲覧できる “ISMSカレンダー” に予定を登録します。
After:
ISMS年間計画が承認されると、予定が “ISMSカレンダー” に登録されます。(次の3工程 →「カレンダー(教育)」「カレンダー(BCP試験)」「カレンダー(利用機器確認)」)
3. 効果
- 情報伝達の迅速化
- カレンダー登録が自動化されることで、承認後すぐに全社員に関連する予定がカレンダーに反映されます。
- 情報伝達が迅速に行われ、従業員がそれぞれのイベントやタスクに対して早めに対応できるようになります。
- ヒューマンエラーの解消
- 自動化により、カレンダー登録時の手作業に伴うミス(日付の間違い、登録漏れなど)がなくなります。
- 情報の正確性が向上し、誤った情報に基づく誤解や無駄な対応が不要になります。
- 労力と時間の節約
- カレンダー登録が自動化されることにより、ISMS計画立案責任者や承認者の作業負担が軽減されます。
- 他の重要な業務に集中できるようになり、全体としての業務効率が向上します。
4. 他業務での応用
例えば、以下の業務において、全体の計画が決定され次第、各工程の期限などがカレンダーに登録されるようにします。
- セミナー・イベント準備
- プレスリリース管理
- 人事考課