多数決での承認にルール変更することで、迅速な意思決定を可能にします。
1.課題:全員承認では時間がかかりすぎる
A社では、社内規程に基づき、1億円を超える稟議申請において、承認者全員の承認が必要とされていました。承認者が1人でも反対した場合、申請が差し戻されます。担当者にヒアリングしたところ、差し戻しがあった際、反対した承認者を個別に説得するための会議が頻繁に発生していることがわかりました。この調整には多くの日数がかかることから、結果として迅速な意思決定が阻害されていました。
2.解決策:多数決承認にルール変更
承認者が増えてきたことを勘案し、社内規程を見直して、1億円超3億円未満の稟議申請において承認者の過半数の承認により決裁となるよう変更しました。 プロセスオーナーは、承認数が自動でカウントされ、過半数かどうか判断されるようにフローを変更しました。
Before :
承認者全員に承認タスクがまわされ、全員が承認した場合のみ決裁と判断されていました。
After :
承認者全員に承認タスクがまわされます。承認されると承認者数が自動でカウントされます。承認者数が過半数の場合、決裁と判断されます。
3.効果
3.1 意思決定の迅速化
- 過半数の承認により決裁されることで、全員の承認を得る場合よりも時間が削減され、迅速に意思決定できます。
3.2 担当者の負担軽減
- 稟議申請のプロセス全体の管理にかかる時間と負担を軽減し、総務担当者はより多くの案件に対応できるようになります。
4.事例展開
以下の業務で多数決承認ができるようにします。
- 成果物の承認プロセス
- 予算の承認プロセス
- 新商品の開発承認プロセス