BPMN とは、業務プロセス(Business Process)の定義や描画法に関する国際標準です。「BPMN 1.0」(2004年)から「BPMN 1.2」までは描き方を定めた標準仕様でしたが、「BPMN 2.0」以降はデータ交換のための仕様等を含む幅広い標準仕様となりました。
BPMN は、国際標準化団体 OMG によって管理される標準仕様で、業務プロセスを記述するために利用されます。「どの様な工程があって、それぞれの工程について、どのチームが、どのデータを使って、何をするのか」、といった組織内の業務手順等を図解表記する事ができます。
地図記号を用いて「地図」が記述されるのと同様に、あるいは、建築記号を用いて「建築図面」が記述されるのと同様に、『BPMN 要素』と呼ばれる記号を用いて「プロセス図」 が記述されます。
「BPMN 1.x」 においては、BPMN は Business Process Modeling Notation の略とされ、業務プロセス図(フロー図)の描画記法について標準化が行われました。具体的には、イベント・アクティビティ(タスクとサブプロセス)・ゲートウェイ(条件分岐)を中心に、48 個の『BPMN 要素』が標準化され、1.0、1.1、1.2 と進化する中で、 55 個にまで増えました。
「BPMN 2.0」 においては、BPMN は Business Process Model and Notation の略に変更され、それまでの業務設計者の視点だけでなく、業務アナリストや業務基盤開発者にとって必要な仕様が強化されました。2.0 の時点で 116 の 『BPMN 要素』が標準化されています。
Episode 1. BPMN とは何者だ?
Episode 2. BPMN を1分で書ける様になるか?
Episode 3. BPMN 練習に適したビジネスプロセスは何か?
Episode 4. BPMN 図だけで業務システムが構築できるか?