前回は、業務の自動化をスムーズに進めるための「4つのステップ」についてお話ししました。
業務自動化の「4つのステップ」
ステップ1. 業務の整理
ステップ2. 業務の実施、計測、評価
ステップ3. 自動化するべき箇所の特定
ステップ4. 自動化の実現
この「4つのステップ」を進める前に重要となるのが「自動化を進めた結果、何を達成したいのか?」を明確にしておくことです。こうした準備がしっかりとできていなければ、以後の作業が徒労に終わってしまう可能性もあります。
また、業務自動化に際して目標を設定したり、目的を明確にしたりするためには、業務をしっかりと整理しておく必要があります。こうした整理ができてこそ、はじめて「自動化すべきポイント」を正確に特定でき、その工程を「自動化できるかどうか」という判断もおこなえます。
「4つのステップ」の詳細については次回から述べていきますが、その前に、今回は自動化を進める前にやっておくべき「目標・目的の設定」と、第1ステップとなる「業務の整理」の概要について解説します。
「4つのステップ」を進める前に準備しておくこと
冒頭にも述べましたが、業務自動化を進める前に、まずやっておくべきことは「自動化で何を達成したいのか?」という目標・目的の明確化です。
また、自動化をスムーズに進めるための準備としては、業務の整理・把握がとても重要となります。
ちなみに、業務の整理の手順としては、下記のようなプロセスが考えられます。
- 業務の流れと各工程・手順の言語化
- 業務の流れを「見える化」したワークフロー図の作成
これらのプロセスについては、次回と次々回で詳しく解説します。
なぜ、「業務の整理」が必要なのか?
業務の自動化によって一定の成果をあげるためには、自動化するべき工程を正確に見極める必要があります。

しかし、「何のために自動化をするのか?」という目的や目標がはっきりしていなければ、自動化に最適なポイントを選定することはできません。このような状態では、もし自動化をおこなったとしても、その成果を実感することは難しいでしょう。何をもって「自動化の成功」とするかを見極めるためにも、目標・目的の明確化は必要といえます。
さらに、目標や目的の明確化と併せて、自動化するポイントの選定に不可欠なのが、業務の流れを整理して把握することです。業務の流れを整理することによって、はじめて「各タスクの自動化の可否」や「全体の工程内で自動化できる箇所の見立て」が可能となります。
業務における各工程や、業務全体の流れを整理・把握するためには、上の項で述べたように、業務の各工程や流れを言語化・見える化する方法が有効です。ワークフロー図として業務プロセスを視覚化しておけば、自動化を含む業務プロセスを組織内で共有する際にも大いに役立ちます。
このように、「目標・目的の明確化」と「業務の整理・把握」を併せてクリアにしておくことで、自動化の導入は、よりスムーズで効果的なものとなるでしょう。
BPM ツールで「業務の整理」をスムーズに
さて、業務の流れを整理・把握して管理するにはさまざまな方法がありますが、クエステトラでは BPM(Business Process Management)を推奨しています。
BPM は PDCA サイクルを効果的に回しながら、継続的に業務改善へとアプローチしていく業務管理の手法です。なかでも、業務の「見える化」(モデリング)を重視していることから、業務の整理や把握にも適した手法といえるでしょう。
※PDCA サイクル…設計(Plan)→実行(Do)→分析(Check)→改善(Act)の4つの過程を繰り返しながら、業務品質を管理・改善していく手法。

BPM ツール(BPMS/BPM Suite)は、BPM の考え方に沿って業務を進行・管理できるソフトウェアです。具体的には、ソフトウェア上で作成したワークフロー図に沿ってシステムを自動構築し、作業の管理や受け渡しをサポートします。また、RPA ツール等と BPM ツール を連携させれば、自動化の大きな課題である「自動化された工程」と「人による工程」の間での作業の受け渡しもスムーズになります。
Questetra BPM Suite はクラウド型の BPM ツール です。
多くの BPM ツールは、サーバへのセットアップなど利用するまでの準備が大変ですが、Questetra BPM Suite はお申し込み後すぐに利用できます。無料でスタートできる Questetra BPM Suite を、この機会にぜひお試しください。