さて、全10回の連載も残り2回となりました。今回と次回は業務自動化の実例をもとに、自動化で「どのように業務が変化するのか?」を検証・評価していきます。

業務自動化の「4つのステップ」

ステップ1. 業務の整理
ステップ2. 業務の実施、計測、評価
ステップ3. 自動化するべき箇所の特定
ステップ4. 自動化の実現


今回のテーマは「稟議申請」。紙ベースで運用してきた業務が、ワークフロー図を元にした自動化によってどのように変化したのか見ていきましょう。

稟議とは?

稟議(りんぎ)という言葉には「複数の権利者から承認を得て決裁する」という意味合いがあります。

稟議の工程では、申請の書類を関係者に回覧してそれぞれから「承認」をもらい、最終的に「決裁」に至ります。逆に、稟議を通さない工程では、上司など一人の権利者が「承認→決裁」をおこないます。このように稟議には「複数の関係者で協議する」という意味合いがあり、会議を開くほどではない事案における意思決定の手法として、多くの企業で用いられています。

紙ベースによる「稟議」の問題点

稟議は回覧という性質上、「時間がかかること」が問題となりやすい工程です。

たとえば稟議書が、A部長→B部長→C部長と権利者を順に回っていくうちに、どこかの段階でストップしてしまう可能性もあります。これは、稟議が業務のボトルネックになってしまうわかりやすい例ですね。こうしたケースでは、組織による意思決定のスピードも遅くなってしまいます。

<例:書類による稟議申請のワークフロー図>

また、回覧する稟議書やそれに伴う資料は、「塵も積もれば山」の例えのとおり、稟議を重ねるごとに増えていき、その保管や管理にも注意が必要となります。膨大な書類の山から必要な書類を探し出して揃えることは、大変な手間にもなるでしょう。

こうした紙ベースによる稟議の欠点を大まかに述べると下記のようになります。

  • 順番に回覧するため時間がかかる 
  • 業務の遅れの原因(ボトルネック)になりやすい
  • 書類の保管や管理が大変

「稟議」を自動化するポイント

では、紙ベースの稟議を自動化して、問題を解決するにはどうすればいいのでしょう?ここからは、実際に Questetra BPM Suite を導入していただいている企業の実例をもとに解説していきます。

紙ベースの工程を電子化

まずは自動化の第一歩として、紙ベースでおこなっていた稟議の工程を電子化します。

BPM ツール やワークフローシステムと呼ばれるソフトウェアを使用すると、パソコン上で作成したワークフロー図に沿ってシステムが構築され、業務を自動的に進めることができます。これに稟議の工程をあてはめると、人が書類でおこなっていた受け渡し作業は、自動化され、関係者間のやり取りもスムーズになります。

並列化で処理速度をアップ

すでに述べたように、稟議の工程では、最終的に「決裁」がおこなわれるまでに、複数の関係者から「承認」を得なければなりません。稟議申請のために作成された稟議書に、権利者(たとえば「関係部署の部長」など)が順番に目を通し、押印していくのが一般的な稟議の工程です。

しかし、稟議の工程が電子化されていれば、下図のように権利者が同時に稟議書に目を通して承認をおこなえるように、稟議を「並列化」することが可能です。

<例:並列化された稟議申請のワークフロー図>

Questetra BPM Suite ではこうしたワークフロー図を作成したら、そのままシステム化して業務を進行できます。上記はかなり簡略化したフローですが、BPM ツールを使用すれば、ワークフロー図を修正・改良することで、システムの更新も簡単におこなえます。

株式会社JTBグローバルアシスタンスの事例では、稟議を電子化・自動化し、並列化の手法を用いて、意思決定のスピードを大幅に向上(5倍以上)させたことが報告されています。

オフィスにいなくても承認・決裁を可能に

また、担当者がオフィスにいなくても「承認・決裁」の処理をできるようにすることで、決裁にかかる時間を半分以下に効率化できた事例もあります。

応用技術株式会社の事例では、これまで紙ベースでおこなっていた回覧の工程を、Web ブラウザ上で「申請・承認・決裁」ができる仕組みに変更。これにより、審査に関わる者がオフィスにいなくても、スマートフォンなどで承認・決裁の処理ができるようになりました。

検索性の向上も

紙ベースの稟議では、使用した書類の保管・管理が大きな課題となっていましたが、BPM ツールでは実行したプロセスのデータが自動的にパソコンや Web 上に保存されていくため、保管や管理の負担は大幅に軽減されます。

紙の書類の場合、膨大な量のストックから目当ての書類を探し出すことは大変な作業となりますが、データが電子化されていれば、パソコン上で検索することで、簡単に過去のデータにアクセスできます。

また、上記の応用技術株式会社の事例では、それまで手作業でおこなっていた「 申請時に添付されたファイルを Google ドライブに保存する」という作業も、Questetra BPM Suite を Google ドライブと連携させることで自動化して、作業にかかる手間を解消しています。

これは、最終的な決裁がおこなわれると、自動的にファイルが Google ドライブにアップロードされるという仕組みになっていますが、こうした自動化を簡単な設定をおこなうだけで実現できるのも BPM ツールの強みといえるでしょう。

無料でスタートできる Questetra BPM Suite

BPM ツールを使用すれば、ワークフロー図からアプローチすることによって、業務プロセスを常に最適化できます。

Questetra BPM Suite はクラウド型の BPM ツール です。

多くの BPM ツールは、サーバへのセットアップなど利用するまでの準備が大変ですが、Questetra BPM Suite はお申し込み後すぐに利用できます。無料でスタートできる Questetra BPM Suite を、この機会にぜひお試しください。

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