BPO受託プロセス
利用シーン
BPO(Business Process Outsourcing)を成功させるためには、委託元と外注先の連携が重要であることは、『ピッキング&発送業務-HTTP接続』のページでも述べました。
『ピッキング&発送業務-HTTP接続』は BPO をおこなう委託元が使用するワークフローでしたが、ここでご紹介する『BPO 受託プロセス』は、BPO を受託した企業がスムーズに業務をおこなうためのツールといえます。
BPO に限らずアウトソーシング全般において、業務を受託した企業は、委託元に受託作業の進捗状況を適切なタイミングで報告する必要があります。しかし、こうした報告作業に手間がかかると担当者の負担になってしまいますし、報告遅れや報告漏れは受託会社の信用にも関わります。
この『BPO 受託プロセス』は、HTTP 通信で委託元からの納品情報を受信すると自動スタートするワークフローです。
本フローでは、委託元に HTTP 通信で業務の進捗が報告されます。また、委託元が入力したデータを元に納品書 PDF が自動生成されるため、受託側はこれを印刷して封入するだけで発送作業に移れます。こうした機能は、委託元・受託側の双方の負担を軽減し、受注-梱包-発送のプロセスをよりスムーズにしてくれるでしょう。
ポイント
本ワークフローのポイントは以下の通りです。
- 委託元からの指示で自動スタートする
- フローを通じて進捗状況を報告できる

ポイント1:「委託元からの指示で自動スタートする」について
この『BPO受託プロセス』は、委託元が使用する『ピッキング&発送業務-HTTP接続』フローと連携できるのが特長です。
委託元で一定の段階まで出荷指示の工程が進むと、本フローが HTTP 経由で呼び出され、自動でスタートします。そのため、受託側は速やかに業務に取りかかることができます。
また、受託側が出荷指示を確認すると、委託元が入力していた情報を元に納品書 PDF が自動生成されるため、あらためて書類を作成する必要もありません。
ポイント2:「フローを通じて進捗状況を報告できる」について
本フローでは、作業の完了をリアルタイムで委託元に報告できます。
担当者がフローにおける〔梱包完了〕の工程を処理すると、委託元のワークフロー(『ピッキング&発送業務-HTTP接続』)に HTTP 通信で報告がおこなわれます。また、オプションで「検査」が指示された場合には、検査を実施してから、同様に作業の完了を報告します。
このように、進捗状況の報告が自動でおこなわれることにより、報告漏れや報告遅れを防ぎつつ、スムーズに受託業務を完了できるでしょう。
テンプレート設定項目
データ項目(データの入れ物)
番号 | 設定上の名称 | タイプ | 用途・備考 | フィールド名 |
---|---|---|---|---|
1 | 件名 |
初期値ではプロセスを開始した月・日などを自動セット |
||
2 | 連絡事項 | ガイドパネル | フォーム上に表示される区切り | |
3 | 連絡事項 | 掲示板 |
テキストでやり取りできる掲示板 |
q_Note |
4 | ▼注文情報(納品書事項を除く)▼ | ガイドパネル |
フォーム上に表示される区切り |
|
5 | ◆配送希望時刻 | 日時 | 指定された配送希望日と時刻を表示 | q_Delivery_Time |
6 | 検針検査 |
選択(チェックボックス) |
検針検査の要・不要を表示 |
q_Xray |
7 | 発送完了時間 | 日時 | 発送完了時間をセット | q_Ship |
8 | ▼納品書▼ | ガイドパネル | フォーム上に表示される区切り | |
9 | ◆会社名 | 文字(単一行) |
納品書(郵送)に記載する顧客の会社名を表示 |
q_Company |
10 | ◆部署名+氏名 | 文字(複数行) |
納品書(郵送)に記載する顧客の所属部署と氏名を表示 |
q_Customer |
11 | ◆郵便番号+住所 | 文字(複数行) |
納品書(郵送)に記載する顧客の郵便番号・住所を表示 |
q_Address |
12 | 納品書発行日 | 日付(年月日) |
納品書の発行日をカレンダーから選択 |
q_Delivery |
13 | 納品書のファイル名 | 文字(単一行) | 納品書 PDF のファイル名を表示 | q_Invoice_Name |
14 | 納品書ファイル | ファイル | 自動生成された納品書 PDF を添付 | q_Invoice |
15 | 明細テーブル | テーブル | 商品・サービスについての明細を表示 | q_Details |
16 | 合計表示1 | 文字(単一行) | 初期値では「小計(税抜)」と表示 | q_Label1 |
17 | 小計(税別) | 数値 | 明細テーブルの「金額」の合計を表示 | q_Subtotal |
18 | 合計表示2 | 文字(単一行) | 必要に応じ「値引き」「送料」「振込手数料」などを表示(PDF表示用・通常は空白) | q_Label2 |
19 | 値引き等2 | 数値 | 通常は空白のまま | q_Discount |
20 | 合計表示3 | 文字(単一行) | 初期値では「消費税」と表示 | q_Label3 |
21 | 消費税 | 数値 | 設定されている税率で算出された「小計(税別)」の税額を表示 | q_Tax |
22 | 総計表示 | 文字(単一行) | 初期値では「請求合計」と表示 | q_Label_Total |
23 | 総計 | 数値 | 「小計(税別)」+「値引き等2」+「消費税」の数値を表示 | q_Total |
24 | メッセージ | 文字(複数行) | 納品書に添付する定型メッセージを表示 | q_Footer |
25 | ▼委託元情報▼ | ガイドパネル | フォーム上に表示される区切り | |
26 | プロセスID(委託元) | 文字(単一行) | 委託元のプロセスIDを表示 | q_ID |
27 | URL(梱包完了) | 文字(単一行) | メッセージ受信中間イベント (HTTP)「梱包完了」の接続先となる URL を表示 | q_URL_Pack |
28 | URL(検査完了) | 文字(単一行) |
メッセージ受信中間イベント (HTTP)「検査完了」の接続先となる URL をセット |
q_URL_Check |
29 | key(梱包完了) | 文字(単一行) |
メッセージ受信中間イベント (HTTP)「梱包完了」の API key を表示 |
q_Key_Pack |
30 | key(検査完了) | 文字(単一行) |
メッセージ受信中間イベント (HTTP)「検査完了」の API key をセット |
q_Key_Check |
注意事項
本テンプレートは、Questetra BPM Suite の Professional エディションでご利用いただけます。
ダウンロードリンクよりテンプレート(アーカイブ)をダウンロードした後、アプリの新規作成時に「アーカイブより作成」を選択して、テンプレートをアップロードするとアプリとしてご利用いただけます。データ項目の名称や各工程の名称は変更可能ですので、ご利用環境に応じて適宜修正の上ご利用下さい。
無料でスタートできる Questetra BPM Suite
BPO 受託会社にとって、委託元に BPO のメリットや安全性を伝えることは重要な課題です。
この『BPO 受託プロセス』(および『ピッキング&発送業務-HTTP接続』)は、Questetra BPM Suite という共通のワークフロー基盤を使用しながら、それぞれのワークフロー(業務プロセス)が完全に独立しているのも大きな特長です。こうした形でワークフローを運用することにより、委託元・受託側の双方が、情報漏洩などのセキュリティリスクを回避しつつ、業務の自動化・効率化を安全に進められるでしょう。
ワークフローや BPM ツールといったソフトウェアの多くは、サーバへのセットアップなど利用するまでの準備が大変ですが、Questetra BPM Suite はお申し込み後すぐに利用できるクラウド型のサービスです。BPO で受託した業務の品質や精度を高め、安全に自動化・効率化をサポートする『BPO受託プロセス』を、無料でスタートできる Questetra BPM Suite でぜひお試しください。