BPM は、ビジネスプロセスを可視化して、PDCA サイクルを効果的に回すことで、業務の効率化を目指す手法です。

近年、BPM は  IT を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現する上で有効な手法として注目されています。BPM を活用することにより、企業はより効果的なビジネスモデルを生み出すことができる可能性があります。

BPM で業務プロセス全体を俯瞰する

紙の文書による業務プロセスを「信頼性が高い」と考える人は現在でも多いでしょう。しかし、そんな中でも、IT を上手に活用することで、業務の効率化やコスト削減に成功している企業が多いのは事実です。

このように現在では、業務をペーパーレス化・電子化することのメリットは、誰もが認めるところとなりつつあります。いまや、企業や団体における「IT を利用した業務改善」は当たり前になったともいえますが、ではこの先どのような発展が考えられるでしょうか?

たとえば、業務改善活動においては、個人に割り当てられた作業の「工程」を効率化することに目が行きがちです。これは、「受発注処理はこういうものだ」「在庫管理はここが大事だ」といったような、ピンポイントの作業・工程にこだわった視点です。しかし、BPM の手法による業務改善活動が発展すると、「工程」をつないだ「業務プロセス全体」を俯瞰して見られるようになります。こうした視点を獲得することで、業務プロセス自体を変革し、最適化していくことも可能です。

さらに、業務プロセス全体を俯瞰すると、「この作業は自動化できるのでは?」「この工程はアウトソーシングすべきでは?」「この工程とあの工程は(順番にではなく)同時に処理できるのでは?」といったアイデアも浮かびやすくなります。これは、業務プロセスそのもののイノベーションにつながっていきます。

「コト」に着目したビジネスモデル

業務プロセスのイノベーションが進行すると、別の角度からも業務改善を検討できるようになります。

たとえば、多くの業務プロセスにおいては、そのゴールとして商品やサービスといった「モノ」が出力されます。従来は、この「モノ」を中心として、ビジネスやそれに伴う業務プロセスが考えられてきました。 

しかし近年では、「モノ」だけでなく、それが消費者に与える愉しさや豊かさといった価値(=「コト」)に着目したビジネスが急拡大しています。「快適に移動するコト」に着目した配車サービスのウーバーテクノロジーズや、「気軽に旅を楽しむコト」に着目したエアビーアンドビーなどは、その代表的な例といえるでしょう。これらの革新的な企業の多くは「既存の業界がフォローしきれないユーザーにとっての問題」を 、IT を活用して解決することで注目を集めました。

現在は、業務プロセスに関しても、最終的な成果物としての「モノ」だけに着目するのではなく、成果物が提供する「コト」という価値に着目する視点が必要な時代といえます。成果物の先にある、消費者が求める「コト」を実現する手法に着目して、業務プロセスを設計することが、新たなビジネスモデルの創造につながっていきます。

BPM の視点で DX を実現する

上に述べたウーバーテクノロジーズやエアビーアンドビーだけでなく、IT を活用して新たなビジネスモデルを提示し、成功した企業は「デジタルトランスフォーメーション(DX)を実現している」といえます。

ビジネスにおける DX とは、単なる「デジタル化」ではなく、企業がデジタル化を手段として、新たな価値やビジネスモデルを創造するという意味を持っています。いまや DX は、IT 化が進む社会で企業が生き残るための重要なキーワードとなっていますが、DX を実現する上で、重要な役割を果たすのが BPM です。

冒頭で述べたとおり、BPM は PDCA サイクルを効果的に回す手法であり、「設計(Plan)→実行(Do)→分析(Check)→改善(Act)」という手順を繰り返していきます。そして、こうした手順を実践するにあたっては、その目的を明確にしておくことが必要となります。そこで、上の項で延べたような「求められているコト」に着目して、業務プロセス自体を再設計すれば、新たな視点から解決策を発想することもできます。

ハウスメーカーに見る DX の実例

たとえば、「家を建てる」という行為について考えると、消費者は間取りや予算などについて業者と何度も打ち合わせを重ねながら、「家づくり」をおこなうのが一般的です。

一見、このプロセスには特に問題がないように思えますが、土日や営業時間外にも働くハウスメーカーの営業マンたちが、何度も打ち合わせをすることに疲弊している実情もあります。

一方、これから家を買う人たちは、1980年代から2000年初頭に生まれたミレニアル世代が中心です。この世代にとっては、子どもの頃からインターネットや SNS が身近な存在であり、自らスマホで情報を収集し、発信することに抵抗がありません。また現代では夫婦共働きが当たり前になっていることもあり、何かと忙しい彼らは、営業マンと何度も商談を重ねる時間をムダと感じる傾向もあります。

参考

そんな住宅建設業界に一石を投じたのが、日本ユニシスがジブンハウスと共同開発した「MY HOME MARKET」というサービスです。

これはスマホアプリを使ったバーチャルな住宅展示場であり、消費者はスマートフォンから間取りやデザイン、予算を入力することで、セミオーダーの家をデザインすることが出来ます。さらに、VR を活用してその家の空間を体験できるほか、住宅ローンの事前審査もおこなえます。

こうしてユーザーは、少ない打ち合わせで、ネットから自分たちの予算とイメージに合った家を購入することができます。一方、ハウスメーカーにとっても、この新たなサービスは営業職などの人的コストを削減でき、業務を効率化できるイノベーションとなりました。

参考

ここで重要となるのは「ネットで家を買う」という従来の常識を覆す発想を実現し、成功させたことです。これは、住宅購入のプロセスそのものを再設計した DX といえますが、このように BPM は部門やチームの枠を超えて、ユーザーのプロセスに作用するようなアプローチをおこなうことも可能です。

BPM の導入をサポートする BPM ツール

それでは、実際に BPM を導入する際には、どのような手順が必要なのでしょうか。

BPM を実践する際には、まずは業務の流れをワークフロー図として可視化する「業務のモデリング」を行います。これは、現状の業務プロセスを図にして整理することにより、業務上の課題や問題をあぶり出す手法です。

BPM ツール(BPMS/BPM Suite)は、ワークフロー図を簡単に作成でき、それに応じたシステムを自動構築するソフトウェアです。ワークフロー図による業務の可視化は、紙とペンを使っても行えますが、BPM ツールを使用することで業務のモデリングはよりスムーズになります。

また、BPM ツールは、作業データの蓄積や作業状況の分析といった機能も実装しています。これは、上の項で述べたような、業務プロセスやその成果物が提供する価値を再検討する際にも役立つでしょう。

Questetra BPM Suite でイノベーションへの第一歩を

Questetra BPM Suite はクラウド型の BPM ツール です。

Questetra BPM Suite では作成したワークフロー図に基づき、システムが自動構築されます。業務プロセスはシステムに沿って自動的に進行し、Web上でのプロセスの修正・変更や、その後の共有もスムーズです。また、RPA など他のツールとの連携も容易に行えるため、BPM の考え方に沿って、業務効率化やプロセスのイノベーションを実践していくことができます。

クラウドサービスとして提供されている Questetra BPM Suite には、インターネットにつながってさえいれば、どこにいても簡単にオフィスと同じシステムにアクセスして作業を実行できるという強みもあります。多くの BPM ツールは、サーバへのセットアップなど利用するまでの準備が大変ですが、Questetra BPM Suite はお申し込み後すぐにご利用いただけます。

無料でスタートできる Questetra BPM Suite なら、BPM を実践してデジタル化を進め、業務プロセスやビジネスモデルのイノベーションへの第一歩を手軽に踏み出すことが可能です。この機会に、ぜひお試しください。

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