請求プロセス
利用シーン
経理担当者にとって、請求書の作成や入金管理は大きな負担となる作業です。
紙ベースの請求書については、作成や送付のコストの大きさが課題となっており、その流れで 近年では Web 請求書を導入する企業も増えつつあります。しかしたとえば、エクセルを使用して請求データの入力から請求書の作成を一括でおこなおうとすると、 VBA などプログラミングの知識が必要となります。
この『請求プロセス』は、「請求データの入力」から「請求書 PDF の生成」、「入金の確認」といった一連のプロセスを自動で進行するワークフローです。業務の受け渡しが自動化されるだけでなく、プログラミングの知識がなくても、請求や入金の管理を一括でおこなえることから、経理担当者の負担を軽減し、人的・時間的コストをカットできるシステムといえるでしょう。
【概要】
テンプレート名:請求プロセス
用途:請求データの入力、請求書の作成、入金確認
作成難易度:低
拡張性・汎用性:入力されたデータを元に PDF ファイルを自動生成、他プロセスからの呼び出しで自動スタート

※ダウンロードしたテンプレートは Questetra BPM Suite にインポートしてご利用ください。
ポイント
本ワークフローのポイントは以下の通りです。
- 請求から入金確認までを一元管理できる
- 入力されたデータを元に請求書 PDF を自動生成する

ポイント1:「請求から入金確認までを一元管理できる」について
『請求プロセス』の大きなメリットとして、「請求」から「入金確認」までを同じワークフローで一元管理できることが挙げられます。
ワークフローは使う人にとって「わかりやすい」ことも重要なポイントですが、この『請求プロセス』は「請求」と「入金確認」という工程を統合してシンプルにしたものです。人が処理する工程(ヒューマンタスク・ワークフロー内にある青色の角丸四角形)が目立ちやすい構造になっているため、処理担当者はひと目見て「自分がおこなう作業」を簡単に判別できます。
また、初期値では「お支払い期限の翌日12時」に「入金確認」のタスクが担当者に流れるように設定されており、適切なタイミングで担当者は「入金確認」をおこなえます。
ポイント2:「入力されたデータを元に請求書 PDF を自動生成する」について
『請求プロセス』では、請求書作成者が入力したデータを元に、請求書 PDF を自動生成します。
本フローは、「注文」「納品」「請求」についての情報を、入力フォームの項目を埋める形で記載する仕組みになっており、入力した数値を元に請求金額も自動で計算します。
また、請求書に添付する定型メッセージも設定できるため、請求書作成の手間は大幅に軽減されるでしょう。
「未入金」に対応する拡張フロー
請求業務において顧客の「未入金」が発生した場合には、社内報告や督促といった新たなプロセスが必要となります。
そこで、たとえば「入金期限の翌日12時」に入金が確認できない場合、
- 自動的に関係者にエスカレーションする定型メールが届く
- 「督促タスク」を営業担当者に自動で割り当てる
- 督促の進捗状況を自動で記録する
といった工程を追加し、『請求プロセス』をベースとした拡張フローを作成することも可能です。
ワークフローが長くなると、それだけプロセスが複雑化してしまうおそれもありますが、業務の現場で実際に運用しながら、こうした改良を重ねていくことも、ワークフローを活用した「業務の最適化」においては重要といえるでしょう。
テンプレート設定項目
データ項目(データの入れ物)
番号 | 設定上の名称 | タイプ | 用途・備考 | フィールド名 |
---|---|---|---|---|
1 | 件名 |
初期値では担当営業・エンドユーザの名前を自動セット |
||
2 | ▼社内コミュニケーション▼ | ガイドパネル | フォーム上に表示される区切り | |
3 | 社内通信 | 掲示板 |
テキストでやり取りできる掲示板 |
q_Correspondence |
4 | 社内通信添付ファイル | ファイル | 通信に関連するファイルを添付できる | q_Files |
5 | ▼エンドユーザ情報▼ | ガイドパネル | フォーム上に表示される区切り | |
6 | エンドユーザ名 | 文字(単一行) |
エンドユーザの名前を入力(「件名」に自動セットされる) |
q_End_User |
7 |
▼注文情報▼ |
ガイドパネル |
フォーム上に表示される区切り |
|
8 | 担当営業 |
ユーザ |
担当営業の名前を入力(「件名」に自動セットされる) |
q_Salesperson |
9 | 注文受領日 | 日付(年月日) | 営業部が注文を受領した日付を入力 | q_Date |
10 | 注文書ファイル | ファイル |
押印済注文書のスキャン PDF を添付(10万円未満は原紙Excelも可) |
q_Order |
11 | サービス内容 | 選択(セレクトボックス) | 選択肢からあてはまるサービス内容にチェックを入れる | q_Article |
12 | サービス納期 | 日付(年月日) |
受注したサービスの納期を入力 |
q_Delivery |
13 | ▼納品情報▼ | ガイドパネル | フォーム上に表示される区切り | |
14 | 開発担当 | ユーザ | 開発部の担当者名を入力 | q_Developer |
15 | 納品日 | 日付(年月日) | サービスの納品日を入力 | q_Delivery2 |
16 | 検収完了日 | 日付(年月日) | 発注元の検収が完了した日付を入力 | q_Acceptance |
17 | 納品物の内容 | 文字(複数行) | 納品物の内容をテキストで入力 | q_Contents |
18 | 納品書 | ファイル | 納品書のファイルを添付 | q_Statement |
19 | 検収報告書 | ファイル | 検収報告書のファイルを添付 | q_Acceptance_Report |
20 | ▼▼この案件による請求▼▼ | ガイドパネル | フォーム上に表示される区切り | |
21 | ◆請求先会社名 | 文字(単一行) | 請求先の企業名を入力 | q_Company |
22 | ◆郵便番号+住所 | 文字(複数行) | 請求先企業の郵便番号と住所を入力 | q_Address |
23 | ◆担当者部署名+氏名 | 文字(複数行) | 請求先企業の担当者の所属部署と氏名を入力 | q_Personnel |
24 | ◆請求書発行元 | 文字(複数行) | 請求書の発行元となる企業の情報を入力 | q_Invoice |
25 |
請求書発行日 | 日付(年月日) |
請求書の発行日( 原則として「納入物検収日」)を入力 |
q_Issuance |
26 |
◆請求書発行日表示 | 文字(単一行) |
『請求書発行日』を自動でテキスト化 |
q_Indication |
27 | ◆請求書の文書ID | 文字(単一行) | 請求書の文書IDを生成して自動セット | q_Invoice_ID |
28 | お支払期限 | 日付(年月日) | 支払期限の日付を入力 | q_Payment |
29 | ◆請求書メッセージ上 | 文字(複数行) | 『お支払期限』を自動セットした請求書メッセージを自動生成 | q_Header |
30 | 明細テーブル | テーブル | 受注したサービスの明細を入力 | q_Table |
31 | 小計等の文言1 | 文字(単一行) | 初期値では「小計(税別)」と表示 | q_Description1 |
32 | 小計1 | 数値 | 『明細テーブル』の数値から小計を自動セット | q_Subtotal |
33 | 値引等の文言2 | 文字(単一行) |
必要に応じ「値引き」「送料」「振込手数料」などを入力 |
q_Description2 |
34 | 値引等2 | 数値 | 通常は空白のまま | q_Discount |
35 | 消費税等の文言3 | 文字(単一行) | 初期値では「消費税」と表示 | q_Description3 |
36 | 消費税等3 | 数値 | 『明細テーブル』の数値から消費税を算出して自動セット | q_Tax |
37 | 総計等の文言 | 文字(単一行) | 初期値では「請求合計」と表示 | q_Description_Amount |
38 | 総計等 | 数値 | 「小計1」+「値引等2」+「消費税3」の合計を算出して自動セット | q_Total |
39 | ◆請求書メッセージ下 | 文字(複数行) | 請求書末尾の文章を自動セット | q_Message |
40 | PDFファイル生成日時 | 日時 | PDFファイルの生成日時を自動セット | q_PDF_Date |
41 | PDFファイル名 | 文字(単一行) | PDFファイル名を自動セット | q_PDF_Name |
42 | PDFファイル | ファイル |
PDFファイルを自動生成してセット |
q_PDF |
43 | お支払期限の翌日12時 | 日時 | 入金確認の締め切り時刻を自動生成 | q_Noon |
44 | (お支払期限の翌日) | 日時 | 『お支払期限』として入力した日付の1日後を締め切りとしてセット | q_Next_Day |
注意事項
本テンプレートは、Questetra BPM Suite の Professional エディションでご利用いただけます。
ダウンロードリンクよりテンプレート(アーカイブ)をダウンロードした後、アプリの新規作成時に「アーカイブより作成」を選択して、テンプレートをアップロードするとアプリとしてご利用いただけます。データ項目の名称や各工程の名称は変更可能ですので、ご利用環境に応じて適宜修正の上ご利用下さい。
無料でスタートできる Questetra BPM Suite
「請求データの入力は面倒、請求書の管理は煩雑」というのがひと昔前の常識でしたが、近年ではWeb 請求書や会計システムの普及により、状況は改善されつつあります。
この『請求プロセス』も、進捗状況の把握や過去データの参照を容易にすることで、請求・入金管理に伴うさまざまな負担を軽減するツールといえます。
ワークフローや BPM ツールといったソフトウェアの多くは、サーバへのセットアップなど利用するまでの準備が大変ですが、Questetra BPM Suite はお申し込み後すぐに利用できるクラウド型のサービスです。「請求書作成」から「入金確認」までの工程を自動化することで経理業務を効率化する『請求プロセス』を、無料でスタートできる Questetra BPM Suite でぜひお試しください。