※ 2020年10月に「G Suite」の名称は「Google Workspace」に変更されました。
こんにちは。マーケティング部の林です。
現在、感染症対策により、多くの企業がテレワークを推進していますね。このブログを書いている2020年6月初めの時点では、緊急事態宣言は解除されているものの、こうした流れは今後も続きそうです。
このようにテレワークの普及が急速に進むなかで、テレワークのメリットやデメリットを論じる声も多く聞かれるようになりました。こうした議論においては、どうやって「いつもどおり仕事を進められるようにするか?」という点が取り上げられることも多いようです。
そこで、今回はクエステトラ社の例から、緊急事態が起こったときでも「いつもとおなじように業務を進めるためのポイント」について考えてみました。
結論からいうと…
以前に別のブログ(テレワークに必要なのは…)でも書きましたが、私の場合、テレワークをおこなう上でストレスを感じることはあまりありません。これは、私が基本的にオフィスでも自宅でも変わらない環境で仕事ができているおかげです。
クエステトラ社では、業務に自社の製品である Questetra BPM Suite を全面的に使用していますが、ここで重要なのが Questetra BPM Suite が「クラウド型のワークフロー」であるという点です。
なぜ、クラウド型のワークフローを業務に使用していることがテレワークにおいて重要なポイントになるのか。それは、どこにいても「整理・構築された業務システム」に容易にアクセスして仕事ができるからです。
ワークフローで業務プロセスを共有
たとえばライティング業務の場合、私はリーダから依頼を受け、骨子を作成して提出し、リーダの承認を受けて制作に着手する、という流れで作業をします。
これはかなりシンプルな業務プロセスですが、ワークフローの場合、業務プロセスが図として視覚化されているので、かなり複雑な「仕事の流れ」であっても容易に共有することが可能です。また、仕事の受け渡しも自動化されているので、担当者は画面上でカンタンな処理をおこなうだけで、次の担当者に仕事を回すことができます。
ちなみに、Questetra BPM Suite の場合は、「いま仕事がどこにあるのか」ということが、ワークフロー上に「トークン」というアイコンで示され、仕事の進捗状況や滞留状況がひと目でわかるようになっています。

また、タスクにはそれぞれ ID がつけられているため、ID からそのタスクに関するページを見れば、業務の内容や担当者のやり取りも一目瞭然です。こうしたデータがひと通り揃っていれば、言葉での説明はあまり必要がなくなります。それでも、補足や確認が必要な場合は、私たちは「オープンチャット」という機能を使います。
チャットで業務報告
オープンチャットは Questetra BPM Suite のチャットツールです。これはチャットと掲示板を合わせたようなコミュニケーションツールで、全社に向けて投稿することもできれば、特定の個人や部署のみに宛てたメッセージを送ることもできます。
たとえば、私たちは1日の終わりにこのオープンチャットに「その日処理した業務」と「次回の作業予定」を投稿します。そうすることによって、上司や同僚達にも「誰がどんな仕事をしているのか」が一目瞭然になります。このオープンチャットはテレワークの勤怠管理にも大いに役立っていると思います。
また、オープンチャットは業務用のツールですが、ときには(しばしば?)チャットで雑談もおこなわれますし、多くの SNS のようにスタンプで感情伝達をする場面も多く見られます。チャットならオフィスにいなくても雑談に参加できますから、テレワークをしている人も疎外感はあまりないかもしれませんね。

業務システムがしっかり構築されているからこそ、クラウドの強みが活かされる
私たちは実際は「ワークフロー」「それに沿って構築されるシステム」「オープンチャット」などを連携しつつ業務を進めている訳ですが、こうした構築や連携は自動でおこなわれるため、わずらわしさを感じることはありません。
テレワークでも自分のやるべき作業に集中できているのは、業務の流れやシステムがしっかり構築されているおかげですね。そして、こうした環境が構築されているからこそ、「どこからでも同じシステムにアクセスできる」というクラウドの強みも活かされるのではないかと思います。
ちなみに、Questetra BPM Suite では、ワークフローにムリやムダなどの問題点があった場合、カンタンに改良やリリースをおこなうこともできます。これは、逆にいうと、ワークフローで業務プロセスが常に視覚化・整理・共有・把握されているため、問題点を発見しやすいということでもあります。また、状況に応じてシステムを柔軟に改変できるのは、「災害や緊急事態に強い」ことも意味しています。
最後に
かつて、Questetra BPM Suite を導入したクライアントから、「(東日本大震災が起きた際に)クラウド型サービスのお陰でビジネス活動を止めずに済んだ」というコメントを頂戴したことがあります(詳細はこちら)。
このクライアントは、ワークフローは Questetra BPM Suite、ファイル・メールには G Suiteを使用しているとのことですが、震災で社内サーバが使用不能になるなどさまざまな混乱が生じた際も、クラウドは「いつも通り」使用できたそうです。まさにこれまで述べてきたような、「クラウド+ワークフロー」で構築されたシステムが、BCP(Business Continuity Plan / 事業継続計画)対策としても有効であることを示すエピソードだと思います。
こうした事例から考えると、ウイルスが来ても、災害が来ても(規模にもよりますが)、「いつもどおり仕事ができる」ようにするためには、
- しっかりと構築されていて、なおかつ変化にスピーディーに対応できる柔軟なシステム
- そのシステムにどこからでも容易にアクセスできて、共有も簡単におこなえること
という2つの条件が揃うことが必要なのかもしれませんね。