こんにちは。マーケティング部でライティングを担当している林です。
新型コロナウィルスの関連で「テレワーク」が注目され、大手企業の導入などでも話題になっていますね(2020年4月現在)。
クエステトラ社では、以前からテレワークを積極的に採用しており、私も勤務時間の大半は自宅で作業をおこなっています。そこで、今回はテレワークで業務をおこなっている立場から、「テレワークをスムーズに実施するためには何が必要か?」ということについて考えてみたいと思います。
テレワークのメリットとデメリット
2019年に、エン・ジャパン株式会社がおこなった中小企業の「テレワーク」実態調査によると、「テレワークを導入して良かったこと」の1位は「通勤困難社員の継続勤務が可能になった」ことだそうです。たしかに、在宅しながらでも仕事をおこなえるテレワークは、家事や育児との両立もしやすく、持病などで通勤がしづらい人にとってもありがたい制度ですね。
その一方で、同調査では「導入の上で難しかったこと」の1位が「テレワーク社員の時間管理」となっていました。たしかに、テレワークの導入について、「オフィスにいない従業員の勤怠をどうやって管理すればいいのか?」という不安を抱く経営者は多いようです。
私は以前、別の会社でもテレワークで業務をおこなっていたことがあるのですが、その会社では勤務中は常に Google Hangouts Meet に入室していることが義務づけられていました。つまり、Webカメラを使って、管理者は常時、テレワークをおこなう人がパソコンの前で作業をしているか、つまり「サボっていないか」をチェックしていたわけです。しかし、これは働く側にとっては「監視」されているような印象を受けるときもあり、あまり感じのよいものではありませんでした。Google Hangouts Meet 自体は使い方によっては、テレワークに有効なツールだと思うのですが…(これについては後述します)。
BPM ツールを使って勤怠管理
それでは、クエステトラ社ではこのあたりの勤怠管理をどうしているのかというと、おもに自社のBPM ツールである Questetra BPM Suite を活用することでクリアしています。といっても、その内容はいたってシンプルで、テレワークをおこなう人はオープンチャット(社内やチーム内でチャットがおこなえるツール)に「いまから(作業を)始めます」と投稿し、業務の終わりにはその日の業務報告をワークフローに沿っておこなうだけです。
また、このオープンチャットは、ツイッターのように@マークを付けて個人にメンションを飛ばすことも可能ですし、全社に宛てたメッセージを投稿することもできます。業務報告を例にとると、ワークフローに沿って構築されたシステムでメンバが業務報告をおこなえば、その内容はオープンチャットに自動的に投稿されます。これを見れば、「その日、その人が何をしていたか」は一目瞭然ですし、リーダがメンバの処理したタスクを業務報告と照らし合わせて確認することもできます。
このように、メンバの時間管理や業務管理をシンプルにおこなえるのは、ワークフローに「仕事の指示」や「指示された仕事の報告」などがあらかじめ定義されており、そのワークフローに沿って仕事を進行できる仕組みが整えられているからです。もちろん、こうした仕組みを構築する上で、BPM ツールが大いに役立っていることは言うまでもありません。

Web 会議の活用も
このように BPM ツールを活用すれば、いわゆるデスクワークの大半はかなりスムーズにテレワークに移行することができると思いますが、会議やミーティングについてはどうでしょうか?
ちなみに、「不要な会議やミーティングはカットする」というのがクエステトラ社の基本的なスタンスです。ただし、必要とされる定例の報告会については Web 会議でおこなっています。これは社外の方との打ち合わせも同様ですね(社外の方との打ち合わせは専用のブースでおこないます)。
私も入社当時は、会議なのにオフィスでみんなが自席でモニタを見ながら喋っている様子に驚いたものでしたが、遠方から会議に参加するメンバもいることを考えると、これは理に適った方法だと思います。なお、Web会議の実践について詳しく知りたい方はこちらのブログをご覧ください 。 Web会議歴8年、Hangouts Meet のコトなら何でも答えます
テレワークのために必要なこと
さて、長々と書いてきましたが、テレワークに必要なことって結局何なんでしょうか?
私の実感では「オフィスにいるときと同じように仕事ができること」が特に大切だと思っています。もちろん、自宅とオフィスでは環境は異なりますが、特に「オフィス↔テレワーク」を行き来するのであれば、どこにいても同じように業務を進められることは重要なポイントです。たとえば、オフィス・自宅・出張先と、環境が変わるたびに業務の進め方を変えなければならないのであれば、対応するのも大変ですよね。
ちなみに弊社の Questetra BPM Suite はクラウド型のサービスであり、インターネットに接続できる環境があれば、どこにいても「同じシステムにアクセスして」作業ができます。そのため、自宅や出張先、移動中などでも、オフィスにいるときと同じように業務を処理することが可能です。チャットツールやWeb会議など、テレワークをスムーズに進める上で環境を整備することが大切なのは確かですが、こうした業務プロセスを構築する際には「仕事をする場所を選ばない」という汎用性の高さも考える必要がありそうです。
たとえば、「紙ベースによる上司の承認」が必要なタスクの場合、「どこにいても同じように業務を進める」ことはできませんよね。しかし、テレワークの導入をきっかけにこうした「申請・承認」のプロセスを、ワークフローを使ってペーパーレス化・電子化することができれば、業務の効率化や改善につながります。少なくとも、「上司のハンコをもらうためだけに出社する」という本末転倒の事態は避けられるでしょう。
最後に
初めてのテレワーク導入に際しては、管理者も作業をおこなうメンバも戸惑うことが多いと思いますが、BPM ツールを上手に活用すれば、上で述べたように業務の整理や管理を簡単におこなえるようになります。またクラウド型のワークフローには、導入にかかるコストを抑えられるため、スピーディーかつ手軽に導入できるというメリットもあります。
テレワークをきっかけに BPM ツールを導入し、業務の問題点や改善のポイントに気づくことができれば、ピンチをチャンスに変えることも可能なのではないでしょうか。