こんにちわ!矢作です!
先日、RPAテクノロジーズ社による RPA イベント「BizRobo!LAND 2018 Tokyo」が開催されました(来場者3000名超)。私たちクエステトラは、このイベントで展示ブースへの出展と40分の講演をさせていただきました。
今回は、そのイベントのことを報告するとともに、講演の中で触れた RPA の価値を引き出す方法を紹介します。
展示と講演
私どもクエステトラは BPM (Business Process Management) をテーマに事業を推進していますが、RPA (Robotic Process Automation) に関心のある人に BPM がどのように役に立つのかを紹介しました。
仕事の受け渡しの手間を解消
RPA の導入を検討している人や、RPA に取り組み始めたものの十分な成果を感じられていない人向けに BPM は幾つかの視点で解決方法を提供することができます。
展示ブースでは、解決方法のすべてをお伝えすることはできないので、テーマをひとつに絞って RPA の価値を最大限に引き出すためのソリューションを提案しました。
そのソリューションが解決する課題は、RPA の課題のひとつ「ロボと人との間での仕事の受け渡しの手間が大きいこと」。この課題を解決する方法を、展示ブースに寄ってくださる人に丁寧に説明いたしました。
この課題解決に関するチラシを作成し、多くの人に持ち帰っていただきました。このチラシにヒントを得て、多くの人が RPA の導入を上手く進めていただけることを期待しています。
デジタルレイバーとの協働
展示でも講演でも「デジタルレイバー(ロボ)と人との協働」をテーマとした内容を紹介しました。講演では、40分もの長い時間を頂いたので、このテーマに関連することをじっくりと説明しました。
講演タイトル:BPMで実現する人とデジタルレイバーによる生産性の最大化
- BPM (Business Process Management)
- RPA と BPM
- RPA ツールと BPM システムの連携方法
BPM というものについて初めて触れる人も多かったようで、BPM の基本についてお話している時にメモを取られている人が多かったことが印象的でした。
次の節で、講演中にお話した、RPA の価値を引き出すための考え方について紹介します。
RPA の価値を引き出す方法
RPA に取り組む人からよく聞くのは、ある一つの工程を自動化しても業務プロセス全体の効率は変わらなかった、というもの。せっかく高価な RPA ツールを導入して RPA に取り組んだものの、イマイチ効果を感じられないことがあります。
業務プロセス全体で見た時に、RPA ツールが自動化するのは一部の工程だけである、ことを意識することが、RPA ツールの価値を最大限に引き出すヒントです。
業務プロセス全体の視点で自動化を検討
RPA ツールは、データの入力、収集、加工などの処理を人間の代わりに(自動的に)行ってくれます。このような処理工程の前後にも何らかの工程が存在します。
よって、RPA ツールにより自動化する工程が、業務プロセス全体で見た時にどのような役割を果たすのかを整理し、これまで人が担当していた工程を自動化することでどのような影響が出るのかを考察することが、RPA ツールの価値を引き出すためのポイントとなります。
業務プロセス全体の視点で RPA ツールの導入を行うとき、次のような流れで整理を行うと良いでしょう。
- 業務プロセス全体の視点で、役割や工程を整理
- ワークフロー図(ビジネスプロセス図)を作成
- 自動化する(RPA ツールに任せる)工程を決定
- 自動化する工程の、前後の工程の対応方法を検討
ワークフロー図を書こう!
前の節で4段階の手順で RPA ツール導入時の検討方法をもう少し詳しく説明します。
1つ目のステップ「業務プロセス全体の視点で、役割や工程を整理」では、自動化したい工程を含む業務プロセス全体の中に、どのような工程が存在するのかを明らかにします。このとき、その工程の内容、担当者、順番を明らかにします。
2つ目のステップ「ワークフロー図(ビジネスプロセス図)を作成」では、1つ目のステップで明らかになったことに基づきワークフロー図を作成します。
1つ目、2つ目のステップを経て、できたワークフロー図のサンプルが次の図です。
3つ目のステップ「自動化する(RPA ツールに任せる)工程を決定」では、2つ目のステップで作ったワークフロー図を見ながら、どの工程を自動化するのかを決めます。
4つ目のステップ「自動化する工程の、前後の工程の対応方法を検討」では、同じくワークフロー図を見ながら行います。自動化する工程は、これまで人が処理してきた工程なので、自動化するに伴い、周りの工程での処理内容も見直す必要が生じます。前後の工程の見直しを行う必要性は分かりやすいと思いますが、他の工程も見直しを行う必要がある場合もあります。
RPA ツール導入に伴う各工程の見直しはこのタイミングで行っておかないと、RPA ツール導入の結果、他の工程を処理する人の負荷がかえって上がってしまうことがあります。(RPAあるある)
ここまでの説明でお気づきかもしれませんが、RPA ツール導入に伴う幾つかの検討の多くはワークフロー図上で行います。RPA ツール導入の検討を始めるとき、最初にワークフロー図を作成することでその後の検討が進めやすくなりますので、RPA ツールの導入をきっかけにワークフロー図を作成していただければと思います。
RPA と BPM の関連についてはまだまだ書きたいことがありますが、今回はここまで!
参考
(おわり)