こんにちわ!矢作です!

最近はめっきりテレビを見なくなりましたが、今でも見ている数少ない番組は「アメトーーク!」。

この番組が継続されることを切に祈っていますが、番組司会者の「反社会的勢力との付き合い」問題によりそれも危ういかもしれません。(実際に反社会的勢力との付き合いがあるのかは分からない)

個人的には、「闇営業問題」と「反社会的勢力との付き合い問題」がごっちゃに報道・議論されている点がとっても気持ち悪いです。

そんなことはさておき、企業は意図せず反社会的勢力と付き合ってしまうリスクを抱えています。本記事では、このようなリスクを排除するために、何ができるのか?を考えていきたいと思います。

「反社会的勢力」とは?

「反社会的勢力」とは、法務省の「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針(PDF)」によると、抽象的な説明としては「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人」とされています。もう少し具体性を高めて言うと、暴力団を始めとする以下とされています。

  • 暴力団
  • 暴力団関係企業
  • 総会屋
  • 社会運動標ぼうゴロ
  • 政治活動標ぼうゴロ
  • 特殊知能暴力集団

これらに加え、暴力的な要求行為、法的な責任を超えた不当な要求といった行為要件にも注目するべきと書かれています。

「反社会的勢力」は、自分たちがそのような存在であることを隠して活動しているため、気をつけないと知らないうちに反社会的勢力と取引関係になっていた、ということがありえます。

お付き合いを始めるときに確認

「反社会的勢力」と付き合ってしまっていた、というようなことにならないようにするために、わたしたちは「いつ」気をつけるべきでしょうか?

それは、企業や人とのお付き合いを決定するタイミングです。

少し具体的に言うと、次の 5 つのタイミングが考えられます。これらのタイミングで、全ての相手に対して「反社会的勢力」でないことを確認することにより、知らぬ間に「反社会的勢力」と付き合うリスクを低減することができます。

  • 受注に関する取引開始時(顧客)
  • 発注に関する取引開始時(発注先)
  • 従業員雇用時
  • 取締役就任契約時
  • 株の譲渡先決定時

受注・発注の取引先だけでなく、企業を構成する従業員、取締役、株主の中にも「反社会的勢力」が含まれないようにしなければなりません。

相手と関係を持つことを正式に決定するタイミングで、「反社会的勢力」であるのかないのかを確認することが重要です。しかし、出会った後に「反社会的勢力」に変貌したり、その相手が「反社会的勢力」と関係を持つ可能性もあります。

よって、最初に確認したからそれだけで良し、とするのではなく、すでにお付き合いしている相手についても、定期的に問題がないかを確認する必要があります。

確実なチェックが行われる業務プロセス

「反社会的勢力」との付き合いが明るみに出たとき、相手がそのような存在であることを知らなかった、と主張しても、それが許されない場合があります。

平成19年の法務省による「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針(PDF)」では、企業が「反社会的勢力」の影響を受けてしまわないように業務を統制する仕組み(内部統制システム)を、構築・運用しなければならないとされています。

3 内部統制システムと反社会的勢力による被害防止との関係
会社法上の大会社や委員会設置会社の取締役会は、健全な会社経営のために会社が営む事業の規模、特性等に応じた法令等の遵守体制・リスク管理体制(いわゆる内部統制システム)の整備を決定する義務を負い、また、ある程度以上の規模の株式会社の取締役は、善管注意義務として、事業の規模、特性等に応じた内部統制システムを構築し、運用する義務があると解されている。

抜粋:法務省「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針(PDF)」

企業が「反社会的勢力」と付き合うと、株主、従業員、顧客に大きな被害をもたらす可能性があるので、それを避けるような事業運営が求められています。

実際の業務では、前節で述べた 5 つのタイミングにおいて、相手が「反社会的勢力」であるかないかを確認し、その結果を記録します。もちろん、この段階で相手が「反社会的勢力」であることの疑いが高くなった場合には、明確に「付き合わない」という判断をしなければなりません。

例えば、これまで取引のない企業に自社のサービスを販売するとき、取引を開始する前に、次のような流れで「反社会的勢力」チェックを行います。

この例では、営業マンが取引を希望する企業の情報を入力すると、審査チームが簡易な反社チェックを行います。ここでは、ネットで確認できる情報など、それほど大きな労力や費用を掛けなくてもできる審査を行います(「簡易反社チェック」工程)。

この調査で問題なければよいのですが、「反社会的勢力」である可能性が残る場合には、更に詳細な調査を行います(「詳細反社チェック」工程)。ここでは、調査会社を利用したり、実際にその企業オフィスに行って状況を確認したりします。

実際には、取引先の支払能力が十分であるのか?債務超過ではないか?業績は悪くないか?など、の確認も行いますので、その中に「反社会的勢力」のチェックを入れるのが良いでしょう。

まとめ

テレビ番組「アメトーーク!」の継続に対する危機感に煽られるように書いてきましたが、「反社会的勢力」と付き合ってしまわないようにするには、新たにお付き合いする相手の素性を確実に調べましょう、ということでした。

受注・発注の取引先だけでなく、従業員・取締役・株主にも注意することが大切です。

今回はここまで!

参考

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