事業会社の経営課題とは?
一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会の「企業IT動向調査2021」によれば、ITで解決したい経営課題の上位は、以下の3つとされています。
- 業務プロセスの効率化とスピードアップ
- 働き方改革(ニューノーマル、テレワーク)
- セキュリティ強化
現在取り組まれている経営課題で最も多いものは、「働き方改革(ニューノーマル、テレワーク)」であり、全体の約66%を占めているようです。
一方、今後重視されている経営課題として最も多いものは、「業務プロセスの効率化とスピードアップ」であり、約74%を占めています。
働き方改革などの新たな取組みに「先ずは取り組む」という局面は終了し、今後は多くの企業において、既存の取組みの強化や効率化が注力されると考えられます。
出所:「企業IT動向調査2021」一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会
※調査期間:2020年6月から7月、調査対象:事業会社/情報システム子会社138社
多くの企業が抱える経営課題の解決方法とは?
では、多くの企業が今後取り組もうとしている「業務プロセスの効率化とスピードアップ」の具体的方法とは、どのような取組みなのでしょうか?
業務プロセスを効率化させる方法
業務プロセスを効率化させるためには、既存の業務プロセスの問題点を抽出し、それらを改善する必要があります。これを実現させるためには、まずは、業務プロセスを可視化する必要があります。
業務プロセスを可視化する
業務プロセスは、ワークフロー図を使うことで可視化できます。
以下の図は、請求業務の業務プロセスを可視化したワークフロー図です。
- 経理担当者が請求書を作成する
- 作成された請求書の内容を経理課長が確認する
- 経理担当者が請求先に請求書を送付する
- 請求書送付後、決済(入金)が完了しているかを確認する
請求業務のワークフロー図は、上図の様に請求業務に関わる担当者とタスクを処理される順に矢印で結んだものです。この様に業務をワークフロー図で可視化することで、業務にかかわる担当者(誰が)やタスク(何を)、業務の流れ(どのように)を把握できます。
業務改善する
ワークフロー図で業務プロセスを可視化するメリットは、業務の現状を関係者全員が把握できるとともに、第三者にも業務プロセスを共有できることです。これにより現状の問題点の抽出や改善策の検討が容易になります。
※課題抽出方法など、業務改善の具体的手法については、以下の資料をご覧ください。
今回は、関係者から以下の課題が提起されたと仮定します。
- 経理課長が経理担当者に請求書の修正依頼ができない
- 経理担当者は、差し戻された請求書の内容を修正できない
- 該当請求がなくなるなどのイレギュラー対応ができない
- 決済状況が未決済の場合、再確認を忘れる場合がある
これらの課題を解決した業務改善例が、以下のワークフロー図です。
- 差し戻しできるようにした。これにより請求書の修正依頼/対応が可能になった。
- 経理課長がプロセスを終了できるようにした。これによりキャンセル等のイレギュラーへの対応が可能になった。
- 条件分岐を追加した。これにより未決済の場合は、再度確認する「決済状況確認」タスクを処理する流れとした。
- タイマーイベントを追加した。これにより未決済の場合は、1日待機した後に再度「決済状況確認」タスクを処理する流れとした。
この様に、関係者などによって提起された課題を解決する「タスク」や「フロー(矢印)」をワークフロー図に追加することで、業務プロセスの効率化を図れます。
業務プロセスをスピードアップさせる方法
業務プロセスの更なる効率化や、スピードアップを図るためには、業務プロセスのシステム化がお勧めです。
例えば、クラウドワークフローQuestetra BPM Suiteを利用すれば、ワークフロー図の描画は勿論、作成したワークフロー図がそのままノーコードでシステム化されます。
これにより、仕事のバトンはタスクからタスクへフロー通りに自動的に渡されます。また、ワークフロー図に設置するタスクには、人が処理するタスク以外にもシステムが処理するタスクを使用できるため、業務を自動化できます。
以下の「PayPal請求プロセス」ワークフロー図は、Questetra BPM Suiteで、前述の請求プロセスをシステム化し更に改善、自動化したものです。
先ほどの請求プロセスから更に改善/自動化された点は、以下の通りです。
– Questetra BPM SuiteとPayPalがAPI連携し、自動処理タスクを設置することにより、以下の点が可能になりました。
- PayPal請求書の自動生成
- PayPal請求書の自動送付
- PayPal請求書ステータスの自動取得
– その他以下のような自動処理タスクを設置することで、業務の一部が自動化されました。
- 主な条件分岐
- 請求額が50万円超の場合は、必ず経理課長が確認するフローに。
- PayPal請求書ステータスが「未決済」の場合、自動的に繰り返すフローに。(決済状況の確認作業が、決済完了まで全て自動化された)
- 主なタイマーイベント(ワークフロー図中の自動処理アイテム)
- 30分待機後、自動的に次のタスクへ遷移
- 1時間待機後、自動的に次のタスクへ遷移
- 1日待機後、自動的に次のタスクへ遷移
PayPal請求プロセス
「業務プロセスの効率化とスピードアップ」には、ワークフロー図を作成でき、作成したワークフロー図をそのままシステム化できるクラウドワークフローQuestetra BPM Suiteがお勧めです。
Questetra BPM Suiteは以下より無料でお試しいただけます。また、上図の自動化された「PayPal請求プロセス」のテンプレートをインポートしてすぐにご利用いただけます。(PayPalを利用するには、PayPalへの申込が別途必要となります)
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